動物由来のアレルゲンは、ぜん息の増悪因子、アレルギー性鼻炎の原因のひとつであると報告されています1),2)。
動物のフケ、唾液、鳥のフンなどがアレルギーの原因となります。
ネコおよびイヌのフケは、飼育している家だけでなく、飼育してない家でも検出されます3)。
特にネコではネコを飼育している人の訪問があった、またはネコを飼育している家に自分が訪問することによって、衣類などにネコアレルゲンが付着し家の中に持ち込まれると報告されています4)。また、学校などの公共施設でも同様の理由で、自分で飼育していなくても家にアレルゲンが持ち込まれる4)ので注意が必要です。
ネコ、イヌ、ハムスター、ウサギ、セキセイインコ、ガチョウ、ウマなど
治療の基本は薬物療法とアレルギーの原因(アレルゲン)の除去、可能な限り避ける生活をすることです。処方された薬物を毎日、定期的に(用法・用量を守って)使用しながら、原因となるアレルゲンがどの季節、どんな場所に存在しているかを知り、できる限りアレルゲンを体に入れないように過ごす環境づくりを心がけましょう。
症状の原因となるアレルゲンは血液検査で調べることができます。アレルギーの原因や診断は、検査結果をもとに医師が総合的に判断します。
動物(ペット):セルフケアのポイント
家の中でネコ、イヌを飼育している場合
一年中注意が必要です
植生および時期は地域により若干異なります
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アレルギーかも?と思ったら医師に相談しましょう。
日本アレルギー学会運営サイトにて、全国の拠点病院やアレルギー専門医を検索できます。
1)一般社団法人アレルギー学会.東田有智監修.アレルギー総合ガイドライン2019.協和企画.2019;7
2)一般社団法人日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会監修.喘息予防・管理ガイドライン2018.協和企画. 2018;47.
3)K. ICHIKAWAet al:Clinical and Experimental Allergy.1999;29: 754‐761.
4)秋山一男ほか.ハウスダストの構成アレルゲン.アレルギー・免疫.2013; 20 (3):418- 425.
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日本医科大学多摩永山病院
准教授・部長
後藤穣 先生
1991年日本医科大学医学部卒業。2004年より日本医科大学耳鼻咽喉科学講師、2011年日本医科大学耳鼻咽喉科学准教授、2014年日本医科大学多摩永山病院病院教授、2018年日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科学准教授、2022年より日本医科大学多摩永山病院耳鼻咽喉科学准教授。日本アレルギー学会常務理事・指導医、日本耳鼻咽喉科学会専門研修指導医、日本鼻科学会代議員・鼻科手術暫定指導医就任。
2023年7月時点