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Accelerating ScienceLearning at the Bench / 細胞培養・イメージング / 細胞培養関連の学習リソースまとめ~トレーニング・セミナー・ハンドブックなど~

細胞培養関連の学習リソースまとめ~トレーニング・セミナー・ハンドブックなど~

Written by LatB Staff | Published: 06.27.2024

「細胞培養」はライフサイエンス研究における基本的な実験技術の1つです。再生医療、ゲノム編集、オルガノイド、抗体医薬、エクソソームなどのホットなトピックのいずれにおいても、研究を進めるには細胞培養が必須です。当社はGibco™ブランドなどの細胞培養関連の製品を販売するとともに、細胞培養の習得の役に立つさまざまな学習リソースを提供しています。本記事では、当社が提供している細胞培養関連のハンズオントレーニング、セミナー、ハンドブックなどのリソースをご紹介します。

▼こんな方におすすめです!
・細胞培養をこれから始める方
・細胞培養をもっと学びたい方

▼もくじ

  • 細胞培養関連のハンズオントレーニング
  • 細胞培養関連のオンラインセミナー
  • 細胞培養関連のハンドブック
  • まとめ
    • Gibco細胞培養ハンドブックダウンロード(2021年リニューアル版)

細胞培養関連のハンズオントレーニング

当社がご提供しているハンズオントレーニングは、講義と実習のプログラムで構成されている実践的なトレーニングコースです。細胞培養関連では、以下の4つのコースがあります。
① ポイントを習得!細胞培養ハンズオントレーニング(1日コース)
② もっと学べる細胞培養ハンズオントレーニング(2日間コース)
③ これから始める初代培養ハンズオントレーニング
④ iPS細胞ベーシックハンドリング ハンズオントレーニング(1日コース)

これらのうち、①~③のコース内容を表1で比較してみました。

表1. 細胞培養関連のハンズオントレーニングの比較
① ポイントを習得!
細胞培養ハンズオン
トレーニング(1日コース)
② もっと学べる
細胞培養ハンズオン
トレーニング(2日間コース)
③ これから始める初代培養
ハンズオントレーニング
こんな人に
おすすめ
細胞培養の基本を習得したい人
復習や情報収集をしたい人
細胞培養の基本を習得したい人
復習や情報収集をしたい人
細胞実験についても学びたい人
動物組織から細胞を採取して培養したい人
初代細胞の基本を知りたい人
初代細胞に遺伝子導入したい人
バイオ実験の未経験者OK バイオ実験の未経験者OK 細胞培養の基本操作を習得している人向け
解剖実験の未経験者OK
講義
内容
細胞培養の基礎
細胞培養に必要な機器
培養操作の原理と操作説明
培地や血清について
コンタミネーションについて
細胞の入手方法
細胞培養の基礎
細胞培養に必要な機器
培養操作の原理と操作説明
培地や血清について
コンタミネーションについて
細胞の入手方法
細胞を使用した実験について
細胞培養の基礎
初代細胞と株細胞の違い
動物実験について
初代細胞用の培地や基質
初代培養実験の原理と操作説明
蛍光試薬による細胞カウント・生死判定
初代細胞への遺伝子導入
実習
内容
無菌操作の基本
凍結細胞の起こし方
細胞の継代方法(接着細胞)
細胞のカウント
細胞の凍結保存
無菌操作の基本
凍結細胞の起こし方
細胞の継代方法
(接着・浮遊細胞)
細胞のカウント
細胞の凍結保存
細胞生存率試験
蛍光染色・フローサイトメトリー
・トランスフェクション
(デモンストレーション)
ニワトリ胚の解剖
酵素処理による組織の分離と
単一細胞化
自動セルカウンターによる
細胞のカウント、生存率測定
エレクトロポレーションによる
初代細胞への遺伝子導入
実習で
扱う
細胞
接着性の細胞株:HeLa 接着性の細胞株:HeLa、HEK293
浮遊性の細胞株:Jurkat
ニワトリ胚の皮膚の真皮、
表皮細胞
時間 10:00〜17:30 1日目:10:00〜17:30
2日目:10:00〜17:30
10:00〜18:00
定員 4名 4名 2名
参加
費用
48,400円(税込み) 96,800円(税込み) 96,800円(税込み)
※記載されている内容はトレーニングの改善のため予告なく変更することがあります

細胞培養の基本操作を習得したい方や復習したい方は、①または②をおすすめします。近年、化学分野などの他業種からライフサイエンス分野への新規参入がますます増えてきています。情報収集が目的でご自分では実験をする予定のない方や、バイオ実験が未経験の異分野の方もたくさん受講されている、初心者から経験者まで気軽に参加いただけるコースです。①と②のコース内容の主な違いは、表1で赤字になっている部分です。①で習得できる細胞株の培養の基本操作全般に加えて、細胞を使う代表的な実験(生存率試験、蛍光染色、フローサイトメトリー)についても学びたい方には②をおすすめしています。

③は細胞株の培養ではなく、初代細胞の培養を計画している(実施している)方向けのコースです。動物から採取した直後の細胞を培養することを初代培養といいます。基本的な細胞操作に慣れていると取り組みやすいですが、マイクロピペットを日常的に扱っている方であれば培養未経験でも問題ありません。また、動物実験の経験も不要です。ご心配な場合は①または②を受講した後に、③の受講を検討するのもよいかもしれません。③では、ニワトリ胚の解剖、酵素処理による細胞の単一化、蛍光試薬と自動セルカウンターによる細胞のカウントと生存率の測定、エレクトロポレーションによる遺伝子導入などを1日で習得します。ヒトやマウスなど、ニワトリ以外の動物種の初代培養にも通用する内容が多く含まれている実践的なプログラムです。

④はヒトiPS細胞の作製とフィーダーフリー培養を計画している初心者の方向けのコースです。培養容器のコーティングから、ヒトiPS細胞の継代、ストック作製、起眠、マーカー染色による評価などの内容で構成されています。ヒト線維芽細胞をiPS細胞にリプログラミングする方法を実習で学びたい方には、「リプログラミングによるiPS細胞作製基礎ハンズオントレーニング(1日半コース)」もあります。また、これからiPS細胞の実験系を立ち上げる方向けに、ハンズオントレーニングと試薬類(ご要望により最適な製品を選定します)がセットになっているスターターパックも用意されています(iPS細胞培養 トレーニング付き実験スターターパック)。

細胞培養関連のオンラインセミナー

東京都にある当社で開催されるハンズオントレーニングの参加が難しい方には、20種類以上のさまざまなタイトルが準備されているオンラインセミナーの聴講をおすすめします。細胞培養関連では3つのセミナーがあります。

① これから始める人は必見!細胞培養のキホンのキ ~必要なものからやり方まで~
細胞培養をこれから始める方に向けて、細胞培養の流れと、必要な培地や血清などについて説明しているほか、培養細胞を用いた実験例についてわかりやすく説明しています。月に1回ほどの頻度で開催されているので、まずは細胞培養の概要の把握に当セミナーをお役立てください。

② いまさら聞けない!細胞カウントを基本から学ぼう
細胞培養実験を正しく行うには、正確な細胞カウントが重要です。「この測定方法は正しいのだろうか?」と疑問に思いながらも、周囲の人に「いまさら聞けない!」と感じている方がいらっしゃるかもしれません。このセミナーでは、血球計算盤を用いた細胞カウントの基本から、注意点やコツ、自動セルカウンターを使用した細胞カウントについて説明しています。

③ 細胞培養における深刻な問題:コンタミネーションについて学ぼう!
細胞培養を行ううえで、細菌などによる汚染、いわゆるコンタミネーションは絶対に避けなければなりません。本セミナーでは、コンタミネーションの種類や判断する方法、そしてコンタミネーションを防ぐために重要な操作上のポイントなどをわかりやすく解説しています。

これらのオンラインセミナーでは質疑応答の時間も設けられているので、気になることがあればその場で質問・解決できます。細胞培養のトラブルなど、お急ぎの際にはお気軽に当社テクニカルサポート(jptech@thermofisher.com)へお問い合わせください。

細胞培養関連のハンドブック

当社はさまざまなテーマの基本的な情報が整理された多数のハンドブックを提供しています。以下に細胞培養関連のハンドブックをピックアップします。細胞培養の学習リソースとしてぜひこちらもご活用ください。

  • 細胞培養基礎ハンドブック(和文、無料ダウンロードサイトへリンク)
    細胞培養の概要から、実験室について、培養の手法について、そしてトランスフェクションまで、細胞培養の基本項目が詰め込まれた120ページ超の和文ハンドブックです。
  • 多能性幹細胞ハンドブック(英文、無料ダウンロードサイトへリンク)
    多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)の概論、リプログラミング、培養方法、トランスフェクション法、ゲノム編集、分化誘導、特性評価、細胞治療への応用についてまで、多能性幹細胞の培養と関連するアプリケーションをまとめて学習することができます。
  • 3D細胞培養&解析ハンドブック(英文、無料ダウンロードサイトへリンク)
    オルガノイドやスフェロイドに代表される3次元培養実験系は、2次元の培養系では再現が困難な複雑でより生理的な生物学実験モデルとして盛んに研究されています。このハンドブックでは、3次元培養が行われている細胞、培養に必要なマトリックス、培地やサプリメントについて、さらにイメージングや解析、病態や生理学的モデルとしての3次元培養について解説しています。
  • 神経生物学プロトコールハンドブック(英文、PDFファイルへ直リンク)
    神経細胞・神経幹細胞の培養と解析に特化したハンドブックです。神経細胞の培養と分化誘導、神経細胞の解析実験、分子レベルの解析、トランスフェクションなどについての情報がまとめられています。

下記の2つのリソースは製品カタログに近い内容ですが、製品の基本情報が手短に整理されているので参考になる部分があるかもしれません。やや古い資料のため掲載内容が最新でない可能性がある点にはご注意ください。

  • MSC resource guide(間葉系幹細胞リソースガイド、英文、PDFファイルへ直リンク)
  • Human primary cell culture sourcebook(ヒト初代細胞ソースブック、英文、PDFファイルへ直リンク)

まとめ

本記事では、細胞培養の学習の役に立つさまざまなリソースをご紹介しました。講義+実習の形式で効率よく習得したい方にはハンズオントレーニングを、場所を選ばずに講義形式で学習したい方にはオンラインセミナーを、細胞培養関連の情報を文章で体系的に学びたい方にはハンドブックをおすすめします。ぜひご活用ください。ご紹介したリソースについてご不明点などありましたら当社テクニカルサポート(jptech@thermofisher.com)までお気軽にお問い合わせください。

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Gibco細胞培養ハンドブックダウンロード(2021年リニューアル版)

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