2020年3月にWHO(世界保健機関)は、新型コロナウイルスのパンデミックを表明しました。
多くの国や都市で、人の移動が制限され、人との触れ合いをできるだけ控えることが求められました。また、感染予防対策として、手洗いやマスクによる咳エチケットの重要性の意識が高まりました。
私達ひとりひとりにできることを考えて行動する、その意識が、感染予防につながっていくと思います。
WHOのレシピで手指用消毒剤を作ってみませんか?
新型コロナウイルスやインフルエンザを含む感染防止対策には、消毒剤による消毒が有効です。WHO(世界保健機関)では、手指消毒剤のレシピが公開されています。紹介されている消毒剤の各試薬の最終配合濃度は、下記のとおりです。
このような消毒剤は、市販の試薬とメスシリンダーや大型ビーカーなどを利用して作ることができます。作った後は、活栓付き大型容器にいれることで適量を小型ボトルに取り分け、各自で保管することができます。
メスシリンダー、ハンドル付きビーカー、大型活栓付き容器、大型ボトルの紹介・ポリプロピレン(PP)製メスシリンダー
・ポリプロピレン(PP)製ビーカー
・高密度ポリエチレン(HDPE)製ハンドル付きビーカー
・ポリプロピレン(PP)製ロート
・高密度ポリエチレン(HDPE)製ロート
・ポリプロピレン共重合体(PPCO)製大型ボトル
・ポリプロピレン共重合体(PPCO)製活栓付大型容器
・低密度ポリエチレン(LDPE)製ボトル
せっけんによるしっかりした手洗いで除菌することと、消毒剤による消毒でしっかり感染対策に備えることができますね。
容器の材質も大切!手指用消毒剤の保管に適したプラスチックの材質は?
プラスチックの材質に、いろんな種類があるのはご存じですか?
化学薬品への耐性、温度耐性など、材質によって特徴が異なり、使用目的に合ったプラスチック材質を選ぶことはとても大切です。
アルコールを主成分とする消毒剤の保管用ボトルには、低密度ポリエチレン(LDPE)製や高密度ポリエチレン(HDPE)製、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のプラスチック製ボトルが適しています。一方、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)製やポリカーボネート(PC)製のボトルは、使用に向きません。
まとめ
今回ご紹介した手指用消毒剤のレシピは、アルコール類による消毒です。アルコール類の作用により、ウイルスや微生物を構成しているタンパク質や核酸が変性し殺菌されます。
清潔にすることは健康維持に対する安心のケアになります。また手指消毒は、仕事仲間やまわりの人を思いやる大切なコミュニケーションの一つかもしれません。
医薬品に使用できる材質グレードを持つNalgeneプラスチック製ラボウエアやボトルを利用し、ぜひ消毒剤を作ってみるのはいかがでしょうか?
研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。