Lipofectamine Stem Transfection Reagent
もっとも困難な幹細胞アッセイにおいても毒性がなく優れたトランスフェクション効率を実現
多能性幹細胞(PSC)および神経幹細胞(NSC)で 80% まで、間葉系幹細胞(MSC)で 45% までのトランスフェクション効率を達成
- 高い汎用性:DNA(11 kb まで)、RNA、Cas9 タンパク質複合体のコトランスフェクションが可能
- 細胞に優しい:低毒性で、分化を誘導することなく細胞の増殖を維持
- フレキシブル:フォワード法、リバース法どちらのトランスフェクションにも対応
図 1.Essential 8 培地およびビトロネクチンで培養し、1 µL の Lipofectamine Stem 試薬と GFP 発現コンストラクトの複合体 (500 ng のトータルプラスミド DNA) を用いてトランスフェクションしたヒト ES 細胞 (H9) をタイムラプス撮影した位相コントラスト (左) および蛍光 (右) 動画。培養細胞をトランスフェクション開始から 48 時間にわたって観察。
ヒト ES 細胞、iPS 細胞、神経幹細胞 (NSC)、間葉系幹細胞 (MSC) において優れたトランスフェクションを実現
幹細胞のトランスフェクションは、多くの研究者にとって重要な技術ですが、幹細胞は感受性が高いため、試薬ベースのプロトコルを用いて効率のよいトランスフェクションを行うことは困難とされてきました。トランスフェクション効率を大幅に改善すべくデザインされた Invitrogen Lipofectamine Stem Transfection Reagent は、DNA、RNA、Cas9/gRNA などの RNP を多能性幹細胞や神経幹細胞、間葉系幹細胞など幅広い幹細胞に導入する、簡便で信頼性の高い再現可能な方法を提供します(図 2) 。Lipofectamine トランスフェクション試薬シリーズに新たに 加わった本製品は、最大限の細胞生存率と未分化状態での増殖を維持しながら、高効率のトランスフェクションを実現します。
DNA、RNA および/または Cas9 タンパク質複合体を幹細胞へトランスフェクションできる高い汎用性
ゲノム編集、遺伝子発現、分化誘導などの研究アプリケーションでは、DNA、RNA および/または Cas9 タンパク質複合体を幹細胞に効果的に、効率よく導入できるかどうかが大変重要です。大きなコンストラクトをともなう実験では、試薬を用いたトランスフェクションでは良好な結果を得ることが難しく、従来エレクトロポレーション法が用いられてきました。Lipofectamine Stem 試薬は、幹細胞のトランスフェクションにおいてより向上した能力を発揮し、11 kb までの DNA プラスミドの導入を可能にしています。ゲノム編集では、Lipofectamine Stem 試薬を用いることで、Cas9 タンパク質とガイド RNA の複合体、および相同組換え修復を行うための一本鎖 DNA を コトランスフェクションする ことが可能です。さらに、Lipofectamine Stem 試薬は、幹細胞を用いた遺伝子 発現 あるいは分化誘導研究において、mRNA のトランスフェクションにも使用できます。このような特長をもつ汎用性の高い本製品は、幹細胞研究の理想的なツールとして、エレクトロポレーションに代わって容易にお使いいただける選択肢を提供します。
A. DNA 導入
B. mRNA 導入
C. mRNA & Cas9 タンパク質導入
図 2.Lipofectamine Stem 試薬は、多能性幹細胞のトランスフェクションにおいて他社製品FHよりも優れた性能を有し、大小両方のサイズの DNA プラスミド、mRNA および Cas9 タンパク質複合体の導入が可能(A) ヒト ES (H9) 細胞および ヒト・エピソーマル iPS細胞 に、Lipofectamine Stem および 他社製品FH を用いて、5 kb および 11 kb の GFP 発現 DNA プラスミドを、各試薬の推奨プロトコルに従ってトランスフェクションしました。トランスフェクションから24時間後に GFP 発現を解析しました。一番下は、Lipofectamine Stem を用いて、NCRM-iPS 細胞に ~10.5 kb の Cas9 および GFP 発現プラスミドをトランスフェクションし、イムノサイトケミストリーで検出しました。(B) Lipofectamine Stem および FuGENE HD を用いて、各試薬の推奨プロトコルに従い、ヒト ES (H9) 細胞に GFP 発現の mRNA をトランスフェクションしました。(C: 左の画像) Lipofectamine Stem を用いて、細胞に Cas9 mRNA (modified)/ gRNA をトランスフェクションしました: Emx-1 crRNA (Exon2)-tracrRNA オリゴ/ GFP mRNA (modified) および Cas9 タンパク質/gRNA: Emx-1 crRNA (Exon2)-tracrRNA オリゴ/ GFP mRNA (modified)。(C: 右の画像) ゲノム修飾は T7Endo 1 アッセイで解析しました。
A. DNA 導入
B. mRNA & Cas9 タンパク質導入
図 3.Lipofectamine Stem 試薬は、神経幹細胞のトランスフェクションにおいて他社製品FDよりも優れた性能を有し、大小両方のサイズの DNA プラスミド、mRNA および Cas9 タンパク質複合体の導入が可能。(A: 上の画像) Lipofectamine Stem および他社製品 FD を用いて、各試薬の推奨プロトコルに従い、ヒト iPS 細胞由来の神経幹細胞に 5 kb の GFP 発現 DNA プラスミドをトランスフェクションしました。トランスフェクションから 24 時間後に GFP 発現を解析しました。(A: 下の画像) Lipofectamine Stem を用いて、試薬の推奨プロトコルに従い、ヒト iPS 細胞由来の神経幹細胞に 11 kb の GFP 発現DNA プラスミドをトランスフェクションしました。トランスフェクションから24時間後に GFP 発現を解析しました。(B: 左の画像) Lipofectamine Stem を用いて、浮遊状態のヒト iPS 細胞由来の神経幹細胞に 250 ng の Cas9 mRNA (modified)/ gRNA をトランスフェクションしました: Emx-1 crRNA (Exon2)-tracrRNA オリゴ/ GFP mRNA (modified) および Cas9 タンパク質/gRNA: Emx-1 crRNA (Exon2)-tracrRNA オリゴ/ GFP mRNA (modified)。24 時間後に GFP 発現を解析しました。(B: 右の画像) ゲノム修飾は T7Endo 1 アッセイで解析しました。
A. DNA 導入
B. mRNA 導入
図 4.Lipofectamine Stem 試薬は、間葉系幹細胞のトランスフェクションにおいて他社製品 FD よりも優れた性能を有し、プラスミド DNA および mRNA の導入が可能(A: 上の画像t) StemPro Human Adipose-Derived Stem Cells (ヒト脂肪由来幹細胞) にLipofectamine Stem および他社製品 FD を用いて、各試薬の推奨プロトコルに従い、5 kb の GFP 発現 DNA プラスミドをトランスフェクションしました。トランスフェクションから 24 時間後に GFP 発現を解析しました。(A: 下の画像) StemPro BM Mesenchymal Stem Cells (間葉系幹細胞) にLipofectamine Stem および他社製品 FD を用いて、各試薬の推奨プロトコルに従い、5 kb の GFP 発現 DNA プラスミドをトランスフェクションしました。トランスフェクションから 24 時間後に GFP 発現を解析しました。(B) StemPro BM Mesenchymal Stem Cells (間葉系幹細胞) に、Lipofectamine Stem を用いて、GFP 発現 mRNA をトランスフェクションしました。トランスフェクションから 48 時間後に GFP 発現を解析しました。
Lipofectamine Stem は分化を誘導することなく健全な培養をサポート
幹細胞のトランスフェクションでは、未分化状態を維持したまま細胞が継続的に増殖する培養条件を保つことが重要です。外因性コンストラクトの導入によって、予期したおよび予期せぬ結果が生じることがありますが、Lipofectamine Stem は細胞の増殖に悪影響を与えません (図 5)。
接着培養および浮遊培養の多能性幹細胞においてトランスフェクション効率を最大化するコツ
多能性幹細胞の培養システムには、フィーダー培養やフィーダーフリー培養など多くの選択肢があり、さまざまなマトリックスが使用されています。Lipofectamine Stem は、さまざまな培養システムと併せて使用することができます。お使いの培養システムで、トランスフェクション効率を最大化するためのヒントを以下にいくつかご紹介します:
- 多能性幹細胞を細胞塊として継代し、フィーダー上あるいは Geltrex マトリックス上で大きなコロニーとして増殖させる場合、継代時に浮遊状態でトランスフェクションを行い、再播種することで、試薬がすべての細胞に最大限に行き渡り、トランスフェクション効率を向上させることができます。この方法は、単層培養システムでも用いることができ、均一で高いトランスフェクション効率が得られます。あるいはエレクトロポレーションに代わる選択肢となります。
- Geltrex あるいは Matrigel マトリックス上で増殖させた接着細胞をトランスフェクションする場合は、小さな細胞塊あるいは単一の多能性幹細胞を最適な 30–60% の密度でプレーティングし、24~48 時間のトランスフェクション中も細胞が続けて増殖できるようにすることが重要です。
- 接着細胞をトランスフェクションする場合は、ビトロネクチンあるいはラミニン上で細胞を増殖させることで、細胞がより単層で広がり、トランスフェクション効率を最大化できます。
- Lipofectamine Stem はほとんどの培養システムに適合しますが、一部の幹細胞用培地の成分はリポソームベースのトランスフェクションを妨げることがあります。そのような場合は、 Opti-MEM 培地を トランスフェクションの最初の 1~4 時間で用いてから、使用したい培地を添加することで、増殖を引き続き維持しながら、干渉の影響を最小限に抑えることができます。詳細は Lipofectamine Stem Transfection Reagent ユーザーガイド をご参照ください。
幹細胞に特化したプロトコル
Lipofectamine Stem Transfection Reagent ユーザーガイド 用に作成したプロトコルに加えて、幹細胞に特化したプロトコルもご用意しています。異なる種類の幹細胞 (ES細胞、神経幹細胞、間葉系幹細胞) と選択した培地を用いて、低毒性で高いトランスフェクション効率を得るためのガイドとしてご活用ください。 プロトコルは、細胞増殖、培養条件、継代から、成功するトランスフェクション法までを包括的に網羅しています。
リソース
エデュケーション & ツール
関連アプリケーション
サポート
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.
