適切な蛍光標識試薬またはプローブをお選びください。

Thermo Scientific DyLight蛍光色素は、抗体などの分子プローブに適した、高輝度で光安定性な蛍光タグのシリーズ一式です。

DyLight蛍光色素は反応性標識試薬として利用することができ、二次抗体、ビオチン結合タンパク質および分子量マーカーのコンジュゲートとして利用することで、蛍光顕微鏡、フローサイトメトリ、ELISA、ハイコンテントスクリーニングやその他のアレイプラットフォーム等に適用可能です。

DyLight蛍光物質の特性

DyLight蛍光色素の吸収極大は350 nm~777 nmとなっており、可視光スペクトル全域と、いくつかの主要な近赤外および赤外波長をカバーしています。また、吸収および発光の特性は、一般的な蛍光装置における出力(励起)波長および検出波長と一致しています。

DyLight蛍光色素は、多くのアプリケーションにおいてAlexa Fluor*、CyDye*およびLI-COR* Dyeと比べて高い蛍光強度、光安定性を示し、幅広いpH範囲内(pH 4-9)で強い蛍光を維持します。さらに、DyLight蛍光色素は水溶性であるため、コンジュゲートが沈殿することなく高い色素/タンパク質比率を実現します。

|Thermo Scientific DyLight蛍光色素の発光スペクトル。|その他の仕様、各色素に関する詳しい情報へのリンクは、下記表をご覧ください。

DyLight蛍光色素のスペクトル特性各色素名およびスペクトル画像は専用ページにリンクしています。リンク先では詳細なスペクトル、サンプルデータおよび参考文献を紹介しています。

発光 蛍光色素 Ex/Em スペクトル 円 類似スペクトルを持つ色素
青色 DyLight 350 353/432 DyLight 350蛍光物質の励起スペクトルおよび発光スペクトルf 15K

Alexa Fluor® 350、AMCA

青色 DyLight 405 400/420 DyLight 405蛍光物質の励起スペクトルおよび発光スペクトルwidth= 70K

Alexa Fluor® 488、フルオレセイン、FITC

黄色 DyLight 550 562/576 DyLight 550蛍光物質の励起スペクトルおよび発光スペクトルwidth= 80K

Alexa Fluor® 594Texas Red®

赤色 DyLight 633 638/658 DyLight 633蛍光物質の励起スペクトルおよび発光スペクトルwidth= 140K

Alexa Fluor® 680、Cy5.5®

近赤外 DyLight 755 754/776 DyLight 750蛍光物質の励起スペクトルおよび発光スペクトルwidth= 270K IRDye* 800
†リン酸バッファー生理食塩水(PBS)中での最大励起波長および最大発光波長をナノメーター表示(+/- 4 nm)
††吸収極大におけるモル消光係数(M-1 cm-1

製品情報

DyLight反応性色素および標識キット

DyLight蛍光色素は、NHSエステルおよびマレイミドにより活性化された物質に対して利用できるため、第一級アミンやスルフヒドリル基をそれぞれ効率的、特異的に標識することができます。また、アジド反応性ホスフィン基と一緒に使用可能なDyLight蛍光色素のいくつかは、シュタウディンガーライゲーションケミストリーを利用した検出や標識に使用されます。非反応性ネガティブコントロールの遊離酸として使用可能なDyLight蛍光色素もご用意しております。

アミン反応性DyLight蛍光色素は独立型の試薬としての使用、ミリグラムおよびマイクログラムスケールの抗体に最適化された完全キットとしての使用、いずれの場合にもご利用いただけます。また、一般的なタンパク質標識試薬としても利用可能です。DyLight Fluor抗体標識キットにはアミン反応性DyLight蛍光色素、バッファー、標識反応のクリーンナップと標識タンパク質の回収を簡単に行うことができる特製のカラムが含まれています。色素除去用カラムは個別にご購入いただくこともできます。

Thermo Scientific DyLightの反応性色素
発光 蛍光色素 利用可能な誘導体
NHSエステル マレイミド ホスフィン 遊離酸
青色 DyLight 350 可能 可能    
青色 DyLight 405 可能 可能    
緑色 DyLight 488 可能 可能 可能 可能
黄色 DyLight 550 可能 可能 可能  
赤色 DyLight 594 可能 可能    
赤色 DyLight 633 可能 可能    
赤色 DyLight 650 可能 可能 可能  
近赤外 DyLight 680 可能 可能    
近赤外 DyLight 747       可能
近赤外 DyLight 755 可能 可能    
赤外 DyLight 800 可能 可能   可能
†DyLight蛍光色素の遊離酸は反応性がないためネガティブコントロールとしてご利用いただけます。
蛍光標識および検出ガイド

このハンドブックではDyLightの新製品をはじめ、Thermo Scientific DyLight蛍光色素、コンジュゲート、色素除去カラム、抗体標識キット、ウェスタンブロッティングキット、MWマーカーなどをご紹介しています。

DyLight蛍光プローブ(コンジュゲート)

DyLight蛍光色素をあらかじめコンジュゲートした二次抗体およびビオチン結合タンパク質は、蛍光アッセイにおける優れた二次検出試薬となります。弊社のDyLight蛍光色素コンジュゲートは高い色素/タンパク質比率(F/P比率)で最適な標識を行うため、蛍光シグナルの消光を引き起こしたりコンジュゲートの溶解性が問題になることはありません。

  • 二次抗体とのコンジュゲート – DyLight色素にコンジュゲートした抗マウスIgGおよび抗ウサギIgG二次抗体を利用することで、様々な免疫検出、免疫アッセイおよび細胞イメージング手法を実施することができ、蛍光測定やマルチプレックス戦略が可能になります。
  • 十分に吸着処理を行った二次抗体とのコンジュゲート – この二次抗体はターゲット外の免疫グロブリンへの結合を最小限に抑えるため特別な精製を行っています。このため交差反応性に関連する、理想的なマルチプレックス免疫蛍光アッセイが可能です。
  • ストレプトアビジンとのコンジュゲート – DyLight蛍光色素にコンジュゲートしたストレプトアビジン-ビオチン結合タンパク質を利用することで、ビオチン標識一次抗体など、ビオチン標識されたターゲットの蛍光を検出できます。
  • NeutrAvidinとのコンジュゲート – Thermo Scientific NeutrAvidinビオチン結合タンパク質は経済的でストレプトアビジンの代替として高いパフォーマンスを示し、ビオチン検出にご利用いただけます。
DyLight色素コンジュゲートを利用したアッセイプラットフォーム

二次抗体にコンジュゲートしたDyLight色素などの分子プローブは、マルチプレックスや、細胞経路のターゲットに対するハイコンテント分析を行うための様々な最適化アッセイプラットフォームの基盤となります。

In-Cell ELISAキット – Thermo Scientific Near Infrared In-Cell ELISAキットではDyLight 680およびDyLight 800をコンジュゲートした二次抗体を使用しており、ELISAを用いて全細胞における特異的ターゲットの発現量を定量します。

ハイコンテントスクリーニングアッセイ Thermo Scientificハイコンテント試薬ベースアッセイは、細胞イメージングやその分析を行うためのマルチプレックス蛍光アッセイです。多数のアッセイがありますが、各アッセイではDyLight色素抗体などの蛍光プローブを利用し、細胞の発現、特定タンパク質の移動、細胞の構造に関わるパラメーターを検出します。これらのアッセイは適切なイメージング装置と分析ソフトウェアとを組み合わせることで、細胞の応答を調べるための優れた戦略となります。