培養細胞内のアミノ酸を使用した安定同位体標識(SILAC法)は、複合タンパク質サンプルの発現量を比較定量するための効果的な方法です。SILAC の手法では、 in vivoタンパク質に代謝的に導入した「重い(heavy)」 13C または15N で標識したアミノ酸を使用し、タンパク質の同定、特徴解析および定量を質量分析法(MS)によって包括的に分析します。

  • 再現性—各サンプルの調製によって生じる実験内変動を取り除きます
  • 柔軟性—グルコース、グルタミン、フェノールレッドを別々に添加することが可能なL‐リジンおよびL-アルギニン欠乏培地、ならびにFlex 培地
  • 多用途—液体および粉末状のSILAC用培地の多彩なラインナップに加え、リン酸化タンパク質と膜タンパク質の抽出と濃縮のために最適化された特殊キット
  • 簡便—培地とアミノ酸は、キットとしても、または単体の試薬としてもご利用いただけます
  • 適合性— HeLa、 293T、 COS7、 U2OS、 A549、 NIH 3T3、 Jurkat などの幅広い哺乳類細胞株で発現するタンパク質を標識します。

お客さまのアプリケーションに適したSILAC用キットをお選びください。

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  SILAC™ Protein Quantitation Kits SILAC™ Protein ID & Quantitation Media Kit SILAC™ Phosphoprotein ID & Quantitation Kit SILAC™ Membrane Protein ID & Quantitation Kit
Application Total protein expression analysis Total protein expression analysis Phosphoprotein expression analysis Membrane protein expression analysis
Media configuration 2 x 500 mL 2 x 1 L 2 x 1 L 2 x 1 L
Heavy lysine, light L-lysine and L-arginine included? Yes Yes Yes Yes
L-glutamine, glucose and phenol red Complete formulations Without glucose and phenol red Without L-glutamine, glucose, and phenol red Without L-glutamine, glucose, and phenol red
Dialyzed FBS Yes Yes Yes Yes
Membrane lysis buffer No

No

No Yes
Phosphoprotein lysis buffer and PiMAC Resin No No Yes No
Media options

RPMI 1640

DMEM

DMEM:F12

RPMI 1640

DMEM

DMEM:F12

IMDM

RPMI 1640

DMEM Flex Media

RPMI 1640

DMEM Flex Media

これとは別にアミノ酸製品が必要ですか。

重いアミノ酸と軽いアミノ酸は、安定同位体標識を使用し、質量分析法によって細胞培養(SILAC)定量キット内のタンパク質の発現量を特異的に分析するために使用します。

この他にSILAC用培地または透析済みのFBSが必要ですか。

SILAC細胞培養培地および透析済みウシ胎仔血清(FBS)は、質量分析法(MS)を用いてタンパク質の発現量を分析するために培養細胞内のアミノ酸を安定同位体標識 (SILAC)できるように最適化されています。

特徴を示すデータ

SILACを使用したワークフローの概略図。

SILACを使用したワークフローの概略図。DMEMに培養したA549細胞を0.1 mg/mL heavy 13C6 L-lysine-2HCl または light L-lysine-HCl と透析済み10% FBSを含むSILAC DMEM (製品番号 89983)を使用して6代(10日間)培養しました。ラベルを100%導入後、13C6 L-lysineで標識した細胞を5 μMカンプトテシンにより24時間処理しました。各サンプル(light とheavy)の細胞をThermo Scientific™ M-PER™ Mammalian Protein Extraction Reagent (製品番号 78501)を用いて溶解しました。サンプルは、Thermo Scientific™ Pierce™ BCA Protein Assay(製品番号23225)を使用してタンパク質を定量し、各サンプル50 mgを混合した後、4-20% ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)にて分離しました。ゲルをThermo Scientific™ GelCode™ Blue Stain Reagent(製品番号24592)で染色し、タンパク質をThermo Scientific™ Pierce™ In-Gel Tryptic Digestion Kit (製品番号 89871)にて消化・アルキル化を行い、Thermo Scientific™ LTQ Orbitrap™質量分析計で分析しました。

SILAC 法を使用して作成した代表的なMSスペクトル。

SILAC 法を使用して作成した代表的なMSスペクトル。PCNAに由来する軽いL-lysine および重い (13C6) L-lysineを含むペプチド(AEDNADTLALVFEAPNQEK)をMS分析しました。13C6 L-lysine を含む重いペプチドのマススペクトルは質量が6Da 大きくなり、ペプチドの2価イオンにより質量電荷比が3 m/zとなるため、軽いペプチドよりも右にシフトします。

カンプトテシン処理後にウェスタンブロッティングで検出したA549タンパク質濃度の比較

カンプトテシン処理後にウェスタンブロッティングで検出したA549タンパク質濃度の比較light (L) およびheavy (H)サンプル10μgずつを4-20% SDS-PAGE にて分離し、特定の抗体を用いてウェスタンブロッティングを行いました。

SILACを使用したワークフローの概略図。

SILACを使用したワークフローの概略図。DMEMに培養したA549細胞を0.1 mg/mL heavy 13C6 L-lysine-2HCl または light L-lysine-HCl と透析済み10% FBSを含むSILAC DMEM (製品番号 89983)を使用して6代(10日間)培養しました。ラベルを100%導入後、13C6 L-lysineで標識した細胞を5 μMカンプトテシンにより24時間処理しました。各サンプル(light とheavy)の細胞をThermo Scientific™ M-PER™ Mammalian Protein Extraction Reagent (製品番号 78501)を用いて溶解しました。サンプルは、Thermo Scientific™ Pierce™ BCA Protein Assay(製品番号23225)を使用してタンパク質を定量し、各サンプル50 mgを混合した後、4-20% ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)にて分離しました。ゲルをThermo Scientific™ GelCode™ Blue Stain Reagent(製品番号24592)で染色し、タンパク質をThermo Scientific™ Pierce™ In-Gel Tryptic Digestion Kit (製品番号 89871)にて消化・アルキル化を行い、Thermo Scientific™ LTQ Orbitrap™質量分析計で分析しました。

SILAC 法を使用して作成した代表的なMSスペクトル。

SILAC 法を使用して作成した代表的なMSスペクトル。PCNAに由来する軽いL-lysine および重い (13C6) L-lysineを含むペプチド(AEDNADTLALVFEAPNQEK)をMS分析しました。13C6 L-lysine を含む重いペプチドのマススペクトルは質量が6Da 大きくなり、ペプチドの2価イオンにより質量電荷比が3 m/zとなるため、軽いペプチドよりも右にシフトします。

カンプトテシン処理後にウェスタンブロッティングで検出したA549タンパク質濃度の比較

カンプトテシン処理後にウェスタンブロッティングで検出したA549タンパク質濃度の比較light (L) およびheavy (H)サンプル10μgずつを4-20% SDS-PAGE にて分離し、特定の抗体を用いてウェスタンブロッティングを行いました。