変異の解析を行っていて、もっと高感度の検出系があればなと思うことはありませんか?
がん遺伝子や腫瘍抑制遺伝子における変異の集積は腫瘍発生の重要な側面であるため、腫瘍の進展や退縮を研究するがん研究者は、希少な変異をより感度良く検出できる技術を探し求めています。
そこで今回は、Applied Biosystems™ TaqMan® Liquid Biopsy dPCR Assayを用いた高感度な変異検出ついて、ご紹介します。
▼こんな方におすすめです!
・腫瘍の進展と退縮を研究しているがん研究者
・レアな突然変異を検出する方法を知りたい方
・Liquid BiopsyサンプルからのcfDNA研究への関心がある方
TaqMan® Liquid Biopsy dPCR Assayの感度検証
TaqMan® Liquid Biopsy dPCR Assayセットをベースに、同じ疾患表現型につながる複数の変異を同時に検出するためのマルチプレックスアッセイの研究を進めています。デジタルPCRを用いたマルチプレックスアッセイは、限られた貴重なサンプルから最大限の情報を得るための、コスト効率の良い代替手段となる可能性があります[1]。
われわれは、TaqMan® 希少変異Assayのマルチプレックスでの実証実験を、一般的な腫瘍バイオマーカーである、EGFR、KRAS遺伝子関連変異を用いて実施しました:EGFR G719、EGFRエクソン19欠失、およびKRAS G12/G13(これらの変異は将来の標的療法の対象の可能性があります。)
すべてのアッセイのテンプレートは、野生型ゲノムに変異型プラスミドをスパイクインしたものを用い、それぞれの変異ごとに試験されました。この研究では、すべてのマルチプレックスアッセイが標的の検出に成功していることを確認できました。この研究は最近、AACR(米国がん学会)およびESHG(欧州人類遺伝学会)で発表されました。こちらのポスターは、それぞれのターゲットに対するマルチプレックスアッセイにおける、0.1%~10%変異解析テストの結果を示しています。(※市販の製品のデータではありません)アッセイ性能データでは、すべてのアッセイが良好なシグナルとクラスター分離が得られました。
Applied Biosystems™ TaqMan® Liquid Biopsy dPCR Assayを使用した希少突然変異解析の詳細はこちらをご覧ください。
まとめ
TaqMan®技術とApplied Biosystems™ QuantStudio™ 3D デジタルPCRシステムを使用したデジタルPCRを組み合わせることで、0.1%という低感度レベルの突然変異を検出することが可能になりました。
がん遺伝子の変異解析でお困りの方は、デジタルPCRを検討してみてください。
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References
1. Markman B, Javier Ramos F, Capdevila J, Tabernero J: EGFR and KRAS in colorectal cancer. Adv Clin Chem 2010, 51:71-119.
研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。



