そんなピペッティングで大丈夫か?サンプルに適したピペッティング方法まとめ

微量の液体サンプルを正確に分注することは、研究や試験の基本中の基本です。今回は、粘度の高い液体や揮発性の液体など、サンプルの形状に適したピペッティング方法をご紹介します!

▼もくじ

ピペットの分注方式

多くの研究室や試験室で使われるピペットには、空気置換方式と強制置換方式の2種類があります。空気置換方式のピペットは、水溶液の分注に広く使われています。強制置換方式は粘度の高い液体や揮発性の液体に使われます。いずれのタイプのピペットにも、シリンダまたはキャピラリの中で動作するピストンがあります。空気置換方式のピペッティングでは、一定量の空気がピストンと液体の間に存在します。強制置換方式では、ピストンが直接液体に接触します。

空気置換方式によるピペッティング

空気置換方式のピペッティングは、標準的な分注操作に使われており、非常に正確な方法です。しかし、大気圧や溶液の比重、粘度などの条件が、空気置換方式ピペットの性能に影響を及ぼすことがあります。

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図 空気置換方式によるピペッティングの模式図

空気置換方式のFinnpipette

強制置換方式によるピペッティング

Finnpipette ステッパーピペットは強制置換方式の連続分注ピペットです。専用チップのFinntipステッパーは、シリンジ内にピストンが入っているマイクロシリンジタイプのディスポーザブルチップです。サンプル間のクロスコンタミネーション(キャリーオーバー)やエアロゾルによる汚染を防ぐことができます。

  1. チップの中のピストンを引き上げると、液体がチップに吸引されます。
  2. 分注レバーを押し下げるとピストンの位置が下がり、設定された容量の液体が分注されます。分注レバーは、各分注ストローク(ステップ)ごとに1回ずつ押します。

サンプルに適したピペッティング方法まとめ

バッファ、薄い水溶液

全血、血清

グリセロール

Tween 20/40/60/80

タンパク質、核酸溶液

放射性物質(14C, 3H-thymidine)

酸、アルカリ(H2SO4, HCl, NaOH)

毒性物質

ヌクレオチド(ゲノムDNA、PCR産物)

揮発性物質(メタノール、ヘキサンなど)

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