半導体製造で用いられる材料の品質を保持するために、品質チェックでICP-MSなどの質量分析を使用するケースがあります。この時、材料を保管する容器(ボトル)自体がパーティクル(微粒子)と金属溶出が少ない容器が必要です。
そこで今回は、クリーンボトルサービスで洗浄されたThermo Scientific™ Nalgene™ ボトルのパーティクルとメタル成分を評価しましたので、ご紹介いたします。
▼こんな方におすすめです!
・ご自身で洗浄を行っている方
・硝酸洗浄を行っている方
・洗浄コストを抑えたい方
・洗浄の人的リソースにお困りの方
・洗浄に関してSOP(標準作業手順書)がない方
▼もくじ
クリーンボトルサービス 洗浄フロー
当社のクリーンボトルサービスは、洗浄を国内の洗浄委託工場で実施します。洗浄環境はISOクラス5相当のクリーンルーム内で、洗浄→乾燥→工程内検査→包装を行います。ボトルの材質・形状に応じた洗浄方法をご提案いたします。

パーティクル評価 ボトル内部の微粒子を測定
使用装置:液中パーティクルカウンター
未洗浄と洗浄済みNalgeneボトル(500 mL)のボトル各3本を準備し、超純水を注水して剝離した微粒子濃度を液中パーティクルカウンターで測定しました。

未洗浄と比べてクリーンボトルはパーティクルが大幅に減少していることがわかりました。
メタル成分評価
使用装置:ICP-MS
未洗浄と洗浄済みのNalgeneボトル(500 mL)のボトル各3本を準備し、測定前処理を行い測定しました。

こちらも未洗浄品と比べてクリーンボトルではメタル成分の溶出が少ないことがわかりました。
また半導体関連のお客さまの多くは硝酸を使用して洗浄していらっしゃいますが、硝酸の価格はアップトレンドが続いております。この点からも超純水で洗浄するクリーンボトルサービスは洗浄コストの低減が期待できます。
まとめ
クリーンボトルは未洗浄品と比べてパーティクルとメタル成分の清浄度が高いことが分かりました。
なお、洗浄に関しては洗浄用水の品質や環境、洗浄方式の違いなどで、清浄度が大きく変化します。ボトルの清浄度を保つためには確立したフローで作業を行う必要があります。
いかがでしたでしょうか。
ご紹介したデータは「半導体向けパーティクル・メタル成分性能評価」のアプリケーションノートの一部抜粋です。このアプリケーションノートには他にもメタル成分の詳細なデータや他社ボトルの測定データも記載しております。ご興味がある方はこちらよりダウンロードください。
お客さまの用途に応じた洗浄パターンも各種ご用意しております。ボトル洗浄にお困り方はクリーボトルサービスをご検討ください。
Nalgene クリーンボトル (thermofisher.com)
Nalgeneクリーンボトルサービス
アプリケーションノート無料ダウンロード
研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用はできません。



