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知らないの?とバカにされないための正しいピペッティング操作とテクニック

Written by LATB Staff | Published: 01.21.2016

▼もくじ [非表示]

  • ピペット操作のガイドライン
  • ピペッティングのテクニック
    • フォワード法
    • リバース法
    • リピート法
    • リンス法(不均質なサンプルの分注)
    • GLPピペッティングガイド
    • 【ピペットサービス展開中】あらゆるメーカーのピペット校正が可能です!

ピペット操作のガイドライン

リキッドハンドリングを精度よく行うためには、正しいピペッティング操作が重要です。不適切な取扱いはピペットの不具合や故障の原因となることもあります。
pipetting-guide2-fig1

  • 作業を始める前に、ピペットの外側にゴミや汚れが付着していないかどうか確認してください。必要に応じて70%エタノールで拭き取ってください。
  • 精度を保証するためには、純正チップの使用をお勧めします。チップの材質は薬品耐性に優れ、汚染のないポリプロピレンが適しています。
  • チップは使い捨てです。再使用した場合、計量の信頼性を保証できません。
  • 最初に数回、分注する液体で吸排を行うと正確度が向上します。特に揮発性の液体では液だれを抑制します。
  • 同じ処理を行うサンプルは、ピペッティングも同じ方法で行ってください。
  • チップの中に液体が入っている状態で、ピペットを倒さないでください。ピペット内部に液体が入り、ピペットが汚染されます。
  • チップを手で触れると、手指に汚れがついたり、別なサンプルや新しいチップを二次汚染したりします。チップ装着時はラックを、取外しにはチップイジェクタを使用して、チップに手を触れないようにしてください。
  • ピペットを使用しないときは、常に垂直な状態で保管してください。保管にはFinnpipetteスタンドが便利です。

ピペッティングのテクニック

フォワード法

  • バッファ、薄い酸やアルカリなど水溶液に適しています。
  • サンプルや試薬を他の液体の中に分注してミキシングする場合にも用います。
  • チップ内や容器の壁に気泡を生じたり、液体が泡立ったりすることがあります。

pipetting-guide2-fig2

  1. プッシュボタンを1段目まで押し下げます。
  2. チップの先端を、試料に液面から1cm程度まで浸し、プッシュボタンをゆっくりと放して試料を吸引します。チップの外側についた試料を容器の縁に軽く触れて除きながら、チップの先端を引き上げます。
  3. プッシュボタンを1段目まで静かに押し下げ、試料を分注します。引き続き約1秒後に2段目までプッシュボタンを押し下げ、チップ内部に試料が残らないようにします。
  4. プッシュボタンを放してレディポジションに戻して下さい。

リバース法

  • 気泡、泡立ち、飛び散りなどを防ぐことができます。
  • サンプルや試薬を撹拌せずに他の液体の中に分注する場合に使用します。
  • 粘性の高い液体、泡立ちやすい液体の分注に適しています。
  • 微量分注を正確に行うことができます。
  • 空気置換方式のピペットのテクニックです。

pipetting-guide2-fig3
リバース法は、粘性の高い液体や泡立ちやすい溶液の分注に適しています。また、微量分注にもお勧めします。この方法は、空気置換方式のピペットでのみ使うことができます。

  1. プッシュボタンを2段目までずっと押し下げます。
  2. チップの先端を、試料の液面から1cm程度まで浸し、プッシュボタンをゆっくりと放してチップを試料で満たします。チップの外側についた試料を容器の縁に軽く触れて除きながら、チップの先端を引き上げます。
  3. プッシュボタンを1段目まで静かに押し下げ、設定量の試料を分注します。プッシュボタンは1段目で留めて下さい。チップ内部に少量の試料が残りますが、これは分注しないで下さい。
  4. チップ内に残った試料は、チップといっしょに廃棄するか、試料の容器に戻して下さい。
  5. プッシュボタンを放して、レディポジションに戻します。

リピート法

  • リピート法は、同一容量で連続的に繰り返し分注するのに便利な方法です。
  • 試験管やマイクロプレートなどへの分注に適しています。

pipetting-guide2-fig4

  1. プッシュボタンを2段目まで押し下げます。
  2. チップの先端を、試料の液面から1cm程度まで浸し、プッシュボタンをゆっくりと放してチップを試料で満たします。チップの外側についた試料を容器の縁に軽く触れて除きながら、チップの先端を引き上げます。
  3. プッシュボタンを1段目まで静かに押し下げ、設定量の試料を分注します。プッシュボタンは1段目で留めて下さい。チップ内部に少量の試料が残りますが、これは分注しないで下さい。
  4. 分注を続けるには、2. と3. の操作を繰り返します。

リンス法(不均質なサンプルの分注)

  • 分注前にサンプルの吸排を行えない場合や、サンプル全てを試験に用いなければならない場合に用います。
  • 血液など均質でないサンプルに適しています。

pipetting-guide2-fig5
フォワード法の1.及び2.の操作で、チップに血液を吸引します。 乾いたきれいなティッシュペーパーや布を用い、チップをていねいに拭ってください。

  1. チップの先端を分注済の試薬の中に浸してから、プッシュボタンを1段目まで押し下げます。その際、チップ先端が液面より下にあることを確認して下さい。
  2. プッシュボタンをゆっくりと放してレディポジションに戻します。チップは試薬で満たされます。チップの先端を溶液に浸したままにしておいて下さい。
  3. プッシュボタンを1段目まで押し下げ、ゆっくりと放して下さい。
  4. 3.の操作を、チップの内壁がきれいになるまで繰り返します。
  5. プッシュボタンを2段目まで押し下げて、チップの内部を完全に空にします。
  6. プッシュボタンを放して、レディポジションに戻します。

GLPピペッティングガイド

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