その1. ~TaqManアッセイの由来~
Applied Biosystems™ TaqMan™アッセイはもともと1980年代のビデオゲーム、Pac-Manにちなんで名付けられました。Pac-Manは、日本のビデオゲームデザイナーである岩谷徹氏によって開発されたゲームで、米国発売後に絶大な人気を博しました。
その影響からか、TaqMan技術について記述した最初の論文では、Taqポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性が昔ながらのPac-Manのゲームと類似していることが言及されています。
その2. ~特殊なプローブの使用~
TaqManアッセイでは特異性を高めるために特殊なプローブ(MGB-NFQ)を使用しています。
すべてのTaqManプローブは以下3つの物質がオリゴに結合しています。
- 5’末端:蛍光レポーター色素
- 3’末端:非蛍光クエンチャー(NFQ)
- 3 ‘末端(NFQに連結):マイナーグルーブバインダー(MGB)

qPCR機器は5’蛍光レポーター色素を検出し、サンプル中のターゲットを定量します。ポリメラーゼがTaqManプローブまで伸長すると、内因性5’ヌクレアーゼ活性によりプローブが切断され、クエンチャーから色素がリリースされます。PCRサイクル毎に合成されたアンプリコンの量に比例して蛍光強度が増加します。
3’NFQは、Taqポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性によりクエンチャーから分離されるまで、5’蛍光色素を消光します。蛍光クエンチャーの代わりにNFQを使用すると、シグナル対ノイズ比をより大きくことができるので、アッセイの感度が増加します。
MGBは、二本鎖DNAのマイナーグルーブにぴったりとはまる小さな分子です。MGBによりプローブの塩基鎖長が短いままでも融解温度(Tᵐ)を高くすることができるため、難しい配列(例:ATリッチの配列)に対してもプローブをデザインすることができます。またエキソン-エキソンジャンクション上にプローブをデザインしやすくなっています。
下記にTaqManアッセイに最適なクエンチャー分子について動画で紹介していますので、ぜひご覧ください!
その3. ~多種多様なアプリケーションに対応~
TaqManアッセイは以下に示すような多種多少なアプリケーションに対応しています。
- 遺伝子発現定量
- miRNA発現定量
- ジェノタイピング
- コピー数多型検出・定量
- 希少変異検出・定量
- タンパク質定量
詳細はこちらをご覧ください。
その4. ~研究の効率化~
性能保証付きの*、最適化された1,000万を超えるデザイン済みのTaqManアッセイを取り揃えているので、実験やアッセイパラメータの最適化に時間を費やず、迅速に研究成果を取得できます。
その5. ~豊富な実績 引用文献~
TaqManアッセイは信頼性の高い試薬として長年にわたり継続してご利用いただいており、4万を超える論文が報告されています。他の5’ヌクレアーゼアッセイ試薬の報告数と比較して3倍多いです。
※PAC-MANは、Bandai Namco Entertainment, Inc.の商標です。TaqManはRoche Molecular Diagnosticsの登録商標であり、ライセンスの下で使用されます。 研究目的にのみご使用ください。 診断にはご使用になれません。
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研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。



