PCRを成功させるには優れたプライマーの設計が必要不可欠です。ですが、プライマーの設計の「コツ」ってご存じですか?初心者に限らず、気にかけていない方や忘れている方も多いのでは?今回はPCR初心者でも簡単に分かる、プライマーの設計において守るべき10のオキテを紹介します。このオキテをしっかり守ればあなたもPCRマスターに!?

1.18~30塩基の長さにする。

2.融解温度は55~65℃、プライマー同士の温度差を5℃以内にする。

3.プライマーのTm値が低い場合は、よくGC含有量が多い配列を探す、あるいはプライマーの長さを少し伸ばす。

4.GC含有率は40~60%とし、結合を促進するため3’末端はGまたはCにする。

5.通常は、効率よく切断するために、プライマーの制限酵素部位の5’末端に3~4塩基付加する。

6.プライマー内部の二次構造形成を避け、GCリッチ領域とATリッチ領域の分布のバランスがとれているようにする。

7.4塩基以上の連続した同一塩基配列や繰り返し配列を避ける。

8.プライマー内部での3塩基以上の相補的配列、またプライマー間(フォワードプライマーとリバースプライマー間)での相補的配列を避ける。

9.クローンニングに用いるプライマーの場合は、最低でもカートリッジ精製以上のグレードを推奨。

10.変異導入に用いるプライマーの場合は、プライマーの中央部にミスマッチの塩基が来るようにする。
プライマー注文の時には、必ずこのオキテを思い出してください!
これだけは知っておきたいPCRの基礎知識、ココにあります!
Invitrogen 分子生物学教室では、分子生物学の教育のメインとして、初心者だけでなく経験のある分子生物学者のために、豊富で信頼できる技術的な内容をご提供しています。基礎知識を学ぶ時にはいつでも、Invitrogen 分子生物学教室を活用してください!
研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。



