免疫沈降(IP)により回収したサンプルをウェスタンブロッティング検出すると、目的タンパク質以外に免疫沈降に利用した抗体(以下IP抗体)のバンドが検出されることがあります(図1左側の2つのパネル)。図1のように目的タンパク質のバンドとIP抗体バンドの移動度が異なる場合は目的タンパク質の検出を確認できますが、目的タンパク質とIP抗体の移動度が近い場合やIP抗体の検出強度が高く目的バンドがマスクされてしまう場合には、目的タンパク質の検出を確認することが困難になります(図2 Lane 6)。こんなときにおすすめするのがClean-Blot IP Detection Reagentです。
Clean-Blot IP Detection Reagentは、変性していない抗体とは反応しますが変性した抗体とは反応しないHRP標識分子です。ウェスタンブロッティングにおいて、二次抗体の代わりに使用すると、一次抗体とは反応しますが電気泳動時にSDS/熱変性したIP抗体とは反応しないため、目的タンパク質を特異的に検出できます(図1および図2)。Clean-Blot IP Detection Reagentは、動物種やアイソタイプの異なる幅広い抗体と反応できる(表1参照)ため、二次抗体のように一次抗体に合わせて変更する必要がありません。もちろん、化学発光検出に使用した場合はストリッピング・リプロービングを行うことも可能です。
動物種 | ポリクローナル抗体 | モノクローナル抗体(アイソタイプ) |
Bovine | Yes | IgG2 |
Goat | Yes | IgG2 |
Human | Yes | IgG1, IgG2, IgG4 |
Mouse | Yes | IgG2a, IgG2b, IgG3 |
Rabbit | Yes | N/A |
Rat | Yes | IgG2c |
Sheep | Yes | IgG2 |
※表中に記載されていない抗体は評価されていないか、結合しないまたは結合が弱い可能性があります(表中のN/Aは評価されていないことを示します)。
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