ウェスタンブロットは特定のタンパク質の存在を確認する方法として広く使われています。その原理はシンプルですが、実際の実験は個々の実験系にあわせた条件で行います。たとえばサンプル中の目的タンパク質の量、検出に用いる一次(二次)抗体の反応性、検出試薬の感度にあわせて、抗体希釈率や検出時間が条件検討して決められます。タンパク質の量が十分にあり、抗体も反応性と量ともに十分な場合は条件検討も検出も容易です。しかしながら、実際にはサンプル中のタンパク質の量が少ない、抗体の反応性がいまひとつ、または抗体が貴重で量が限られているなど、何らかの制約がある場合が多いと思います。
もう少しタンパク質が多ければ、もう少し抗体の反応性が高ければ(量があれば)、ウェスタン検出が改善できる!そんなときに有用なのがウェスタンブロットのシグナルを増強する試薬SuperSignal Western Blot Enhancerです。SuperSignal Western Blot Enhancerはバックグラウンドのシグナルを減少し、検出シグナルを3~10倍に増強します(図)。

図1 SuperSignal Western Blot Enhancerによるシグナル増強。化学発光検出において、SuperSignal Western Blot Enhancer処理したとき、処理しないときを比較しました。A: SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrateで検出、フィルム露光時間 10分。B: Pierce Western Blotting Substrateで検出、フィルム露光時間 3分。
SuperSignal Western Blot Enhancerの使い方は簡単で、2種類のうちの1種類の溶液により転写後(ブロッキング前)のメンブレンを浸漬処理し(室温10分)、もう1種類の溶液を一次抗体の希釈に使用します。化学発光検出、蛍光検出、発色検出のいずれの方法にも対応しています。また、PVDFメンブレン、ニトロセルロースメンブレンの両方に使用可能です。
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