リアルタイムPCRのデータを自宅や出張先から確認できたらいいなと思うことはありませんか。リアルタイムPCR装置をクラウドに接続すれば、結果をいつでもどこからでも自由に確認できるようになります。本記事では研究生活をもっと便利で快適なものにするリアルタイムPCR装置のクラウドサービスについてご紹介します。
▼こんな方におすすめです!
- 自宅や出張先でリアルタイムPCRの結果を確認したい方
- 実験室と居室が離れている方
- リモートワークが多い方
クラウドサービスのメリットとおすすめの使用者例
クラウドサービスの最大のメリットは離れた場所からでもデータを確認できる点です。装置で測定が終わると自動でクラウドにデータがアップロードされるため、データを確認したいと思った時にどこからでもデータを確認できます。リモートワークや出張の日であってもデータを見ることができます。また実験室と居室が離れているようなケースでも、実験が終わったタイミングで実験室に戻ることなくデータを確認できるため非常に便利です。
2つ目のメリットはデータの共有をクラウド上で行えるという点です。共有したいデータを選択し相手の方のアカウントを入力することで共有ができます。メールを介しませんのでファイルサイズを気にすることなく共有ができます。
3点目のメリットは装置単体で運用ができるという点です。制御用PCは不要ですので限られたスペースで設置したいという方にもおすすめです。
4点目のメリットは個々人のアカウントでデータが管理できるという点です。共通機器としての使用で使用者が多い場合に利点となります。共通PCですと誤って他の方のデータを消してしまったり、誰のものか不明なデータが残ってしまったりというリスクがありました。クラウドサービスではデータは個人のアカウントに保存されますので、管理が容易になります。
クラウドサービスを利用するには?
クラウドサービス対応の装置は下記のモデルです。
- Applied Biosystems™ QuantStudio™ 1 リアルタイムPCRシステム
- Applied Biosystems QuantStudio 3 リアルタイムPCRシステム
- Applied Biosystems QuantStudio 5 リアルタイムPCRシステム
- Applied Biosystems QuantStudio 6 Pro リアルタイムPCRシステム
- Applied Biosystems QuantStudio 7 Pro リアルタイムPCRシステム
ご使用にあたってはthermofisher.comのアカウントが必要です。アカウント登録はこちらからお願いします。
https://www.thermofisher.com/global-registration/registration
解析データの例と便利機能
リアルタイムPCRデータの解析にはDA2アプリケーションを使用します。制御PCに入っているソフトウエアと同じく増幅曲線や検量線、相対比のグラフ、Genotypingのプロットを見ることができます。
エクセルに数値データを出力したり、レポートのPDFを作成したりする機能もついています。
まとめ
クラウドサービスを使用することでどこからでもリアルタイムPCRのデータを確認できるようになります。無償でご利用可能ですのでぜひ活用ください。
なお、当社では装置のネットワークの接続方法やクラウドソフトウエアの使用方法を紹介するセミナーを開催しています。
その他関連資料
リアルタイムPCRの理論や実験デザインの設計など、リアルタイムPCRの基礎知識がこの1冊でわかる「リアルタイムPCRハンドブック」を配布しています。
また、リアルタイムPCR実験での「困った」を解決するトラブルシューティングガイドも配布しています。併せてごらんください。
研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。