Qubit シリーズ Fluorometerについて

Invitrogen™ Qubit™シリーズ Fluorometerは、専用の試薬キットを用いることでDNA、RNA、タンパク質 サンプルの定量を行うことができます。例えば、次世代シーケンサ で利用するサンプルDNAの定量などに利用されています。


2006年の発売当時から現在に至るまで、機器本体はInvitrogen™ Qubit™ 4 Fluorometerにモデルチェンジされ、試薬キットも順次追加されてきました。


そのため、最近では「〇〇というキットを使用したいがInvitrogen™ Qubit™ 3 Fluorometerで使用できるか確認したい」といったお問い合わせをいただく機会も増えています 。


ここでは、モデルチェンジによるQubitシリーズ Fluorometerの変遷と各モデルと試薬キットの互換性をご説明します。

▼こんな方におすすめの記事です!
・Qubitシリーズ Fluorometerを持っているが、どの試薬キットが使用できるか分からない方

Qubitシリーズ Fluorometerの変遷

専用チューブ(Invitrogen™ Qubit™ Flex Assay Tubes Strips ) にキットの蛍光色素とサンプルを入れ、簡単に定量できるという機構は全て同じです。

・Invitrogen™ Qubit™ Fluorometer(2006年6月発売)

初代のモデルです。白黒のLED画面と4つのボタンで操作します。

・Invitrogen™ Qubit™ 2.0 Fluorometer(2010年11月発売)

画面をタッチパネル(感圧式)に変更し、操作性が向上しました。
過去200件の測定結果を蓄積できるようになり、測定結果をCSV形式でUSBメモリーに一括書き出しできるようになりました。

※画像をクリックして拡大

・Qubit 3 Fluorometer(2014年11月発売)

さらに利便性を高めるため、以下のような改良を行いました。

  • タッチパネルの画面サイズを大きくし、反応性を高める ため、感圧式から静電式に変更しました。
  • また、チューブ内の濃度と元のサンプルの濃度の両方を画面に同時表示できるようになりました。
  • 過去1,000件 の測定結果を蓄積できるようになりました。
  • USBケーブルでPCと接続し、USBメモリーを介さずにデータ転送が可能になりました 。

※画像をクリックして拡大

・Qubit 4 Fluorometer(2018年1月発売)

筐体はQubit 3 Fluorometerとほぼ同様で、試薬使用量の計算機能が追加されました。Invitrogen™ Qubit™ dsDNA BR Assay Kit、Invitrogen™ Qubit™ RNA IQ Assay Kit に対応します。

※画像をクリックして拡大

・Invitrogen™ Qubit™ Flex Fluorometer(2019年11月発売)

  • 8連ストリップチューブを用いて8サンプル同時に測定できるモデルです。
  • 本製品 のみInvitrogen™ Qubit™ Endotoxin Detection Assay Kit が使用できます。
  • 有線LANを用いて接続することで、ネットワークフォルダー にデータを移せます。
  • Part 11対応機能(予定)

※画像をクリックして拡大

Qubit Assay Kitの種類と機器との対応

各Assay Kitと機器との互換性を表にまとめました。

カタログ番号 Qubit 1 Qubit 2 Qubit 3 Qubit 4 Qubit Flex
100 assays 500 assays
dsDNA HS Q32851 Q32854
1X dsDNA HS Q33230 Q33231 × UP UP
dsDNA BR Q32850 Q32853
1X dsDNA BR Q33265 Q33266 × × ×
RNA HS Q32852 Q32855
RNA BR Q10210 Q10211 UP
RNA XR Q33223 Q33224 × × × ×
RNA IQ Q33221※ Q33222※ × × ×
ssDNA Q10212 UP
microRNA Q32880 Q32881 × UP
Protein Q33211 Q33212
Protein BR A50668 A50669 × × × UP ×
ION Ion Sphere品質管理キット用 × UP ×
RAW Fluorometer モード × UP
MyQubit カスタム設定 × UP ×
Endotoxin Q32891※ × × × ×

※1: Qubit RNA IQ Assay KitとQubit Endotoxin Detection Assay Kit は反応数が異なります。詳細は 各アッセイキットのページをご覧ください。
※2: 「UP」と記載があるものについては、ソフトウエア をアップデートすることで対応します。「〇」と記載されているものについても、最新版のソフトウエアへのアップデートを推奨します。

まとめ

Qubitシリーズ Fluorometerは、DNA、RNA、タンパク質の定量において高い精度と利便性を提供するツールです。モデルチェンジを重ねることで操作性や機能が向上し、より 幅広い試薬キットに対応できるようになりました。各モデルの特徴と対応する試薬キットを理解することで、最適な定量を行うことが可能です。Qubitシリーズ Fluorometerを活用して、研究の効率をさらに高めましょう 。

当社 では、Qubitシリーズ Fluorometerとあわせて、1~2 µLの微量なサンプルの吸光度を測定できる
Thermo Scientific™ NanoDrop™ Ultra 微量分光蛍光光度計 も取り扱っています。

Qubit 4/Flex Fluorometer デモ依頼

デモ依頼はこちら

Thermo Scientific™ NanoDrop™ シリーズ 微量分光蛍光光度計 見積もり ・デモ依頼

デモ依頼はこちら

研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。

記事へのご意見・ご感想お待ちしています

  • サーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループ各社は取得した個人情報を弊社の個人情報保護方針に従い利用し、安全かつ適切に管理します。取得した個人情報は、グループ各社が実施するセミナーに関するご連絡、および製品/サービス情報等のご案内のために利用させていただき、その他の目的では利用しません。詳細は個人情報の取扱いについてをご確認ください。
  • 送信の際には、このページに記載のすべての注意事項に同意いただいたものとみなされます。