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Viper SSTおよびViper MP35N、ViperPEEK、NanoViperはそれぞれ下記の圧力に対応しています。
ViperSST(ステンレス):最大1300 bar(19,000 psi)
Viper MP35N(非鉄合金製):最大1500 bar(22,000 psi)
Viper PEEK(ピーク樹脂):最大345 bar(5000 psi)
NanoViper(フューズドシリカ):最大1200 bar(17,400 psi)
先端にPEEKシールを用いている事により、ViperおよびnanoViperはさまざまな接続 形状に対応し、手で締めるわずかな力で十分な耐圧を得ることが出来ます。そのため大きな力で締め付けすぎると破損するケースがありますので、下記の手順に 従って接続してください。
1. Viperフィッティングを接続したいモジュールやバルブ、カラムなどの接続部分に挿入し、ゆっくりと軽く抵抗がある部分まで締め付けます。このときが初期の状態で角度として0°となります。必ず付属の黒い手締め用のアダプターを使用し、その他のツールは用 いないでください。スムーズに締め付け出来ない場合は、一度反回転させてから再度締め付けしてください。無理に締め付けるとカラムから Viperが外せなくなる恐れがあります。
2. 黒い手締め用のアダプターを時計方向に0°から45°の角度になるまで締め付け、分析に必要な流量まで液を流します。このときに、接続部分からの漏れがないかを確認します。 通常、このViperフィッティングは、0°から45° の角度まで締め付けることで最高120MPa(1,200bar)までの耐圧を持っています。
3. 分析条件の流量で送液したときに、漏れが起こる場合には漏れが止まるまで徐々にこのアダプターを回して締め付けてください。この場合、90°以上の角度にならないようにご注意ください。締めすぎた場合、PEEKシールが変形して大きなダメージとなり、使用できなくなります。
しっかりと手で固定したりすることが難しいカラムなどのアイテムの接続おおよびMP35Nキャピラリーの接続については次の手順に従ってください。
Viperフィッテングはほとんどのカラムに対して適合しますが、特定のブランドやカラムタイプに関わらず、Viperの状態やカラム側の状態により適合しない場合がございます。下記に適合しなかった事があるカラムをご提示します。但し、こちらのカラムが全て適合しないわけではないので、一度お試しください。Viperの取り付け手順通りに接続した際に液漏れが生じる場合は、そのままの使用は避けて頂き、アダプターやその他の配管のご使用をお勧めいたします。
P/N 6261.5065 Viper Adapter
材質:ステンレス
最大耐圧:1,500bar
フィルター:なし
カラムID適合:2.1 mm 以上
| SST Viper | PEEK Viper | MP35N | nanoViper | |
|---|---|---|---|---|
| チューブタイプ | フレキシブルなステンレス(SST) | PEEK™ | MS35N | フューズドシリカ+ PEEK™ |
| 接液部材質 | PEEK™, SST | PEEK™ | PEEK™, MS35N | PEEK™, fused silica |
| 最大耐圧 | 1310 bar | 345 bar | 1500 bar | 1200 bar |
| (19,000 psi) | (5,000 psi) | (22,000 psi) | (17,400 psi) | |
| 最高温度 | 120 ℃ | 30 ℃ | 120 ℃ | 80 ℃ |
| Viper ナットねじ式 | 10-32 ねじ式ポートと互換 | |||
| 外径 | 0.79 mm(1/32") | |||
| 内径(ID) ID-カラーコード |
100 μm(0.004”)![]() |
65 μm(0.0025”)![]() |
100 μm(0.004”)![]() |
10 μm(0.0004”)![]() |
130 μm(0.005”)![]() |
90 μm(0.0035”)![]() |
130 μm(0.005”)![]() |
20 μm(0.0008”)![]() |
|
180 μm(0.007”)![]() |
130 μm(0.005”)![]() |
180 μm(0.007”)![]() |
50 μm(0.0020”)![]() |
|
75 μm(0.0030”)![]() |
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100 μm(0.004”)![]() |
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150 μm(0.006”)![]() |
||||
| 長さ | 65 mm~ 950 mm | 65 mm~ 850 mm | 65 mm~ 950 mm | 70 mm~ 1110 mm ※長さのカスタマイズが可能 |
UVランプ切れが考えられます、ランプ交換をお願いいたします。
(取扱説明書参照)
| ランプのパーツ番号 | |
|---|---|
| 6074.1110 | D2-Lamp DAD, MWD and VWD (Ultimate3000) |
| 6083.1110 | D2 LAMP, VH-D1 (Vanquish DAD HL) |
| 6083.1111 | D2 LAMP, VF/C-D1X (Vanquish DAD FG) |
| 6077.1110 | D2 LAMP, STD, VF/C-D4 (Vanquish VWD 標準ランプ) |
| 6077.1111 | D2 LAMP, HISENS, VF/C-D4 (Vanquish VWD 高感度分析用ランプ) |
お客様のフレッシュな移動相を送液し、カラムを外してもバックカレント値が高い場合は、HPLCシステム流路が汚染されている可能性が高いですので、ご使用サンプルの可溶溶媒による洗浄が必要です。
ポンプ流量 2ml/minにて3時間以上送液して、HPCシステム流路を洗浄ください。洗浄する場合は、Corona検出器への流路配管は外してください。(洗浄溶媒がCorona検出器に送液させないため)
ポンプの送液を停止し窒素ガスのみでもバックカレント値が0.1pA以上になる場合は、Corona検出器内部が汚染されている可能性が高いですので、その場合は弊社コールサポートまでご連絡ください。
原理的には両対数プロット log10y = a log10x + b
経験的には二次関数 y = ax2 + bx + c
デフォルトの設定は35℃です。機種により設定できる温度は異なりますので、ご使用の装置の仕様をご確認ください。ドライングチューブ温度を50℃以上に設定することで、移動相(溶媒、添加試薬)、カラムブリードなどに含まれる、検出したくない余分な成分を効率的に除去するでき、バックグラウンド電流値を下げ、ベースラインを安定化します。
但し、熱に弱い化合物は温度を上げる事で、レスポンスが低下します。ドライングチューブ温度の設定を変えて測定し、S/N比が良い温度で分析してください。半揮発性化合物では25℃又はOFFの設定が望ましいです。(VeoRSまたはVanquish CAD H)
またベースラインを安定化させるには以下の点にもご注意ください。
溶媒、試薬はHPLCグレード以上(ある場合はLCMSグレードを推奨)を使用し、開封・調製後時間の経った移動相は使用しないようにします。新しいHPLCシステムや配管、及びフィルターを用いる場合や不揮発性緩衝液を使用したことのあるHPLCは、十分に水などで洗浄してから使用するか若しくは交換する必要があります。カラムからのブリードや不揮発性移動相を用いた履歴があるカラムではバックグラウンド電流値が高くなる傾向があるため、こういったカラムを避け、カラムは十分に洗浄してからご使用ください。
パワーファンクションを設定しない場合
パワーファンクションを設定した場合
Thermo Scientific™ Chromeleon™ では信号値をn乗したクロマトグラムチャンネルを疑似的に作成することができます。以下の手順で実施することで最適なパワーファンクション値を容易に探すことができます。
1. パワーファンクションを初期値1.00で検量線データを取得
2. Chromeleonを用いて、n乗したチャンネルを作成
2-1. クロマトグラフィースタジオを開きます。
2-2.CAD_1チャンネルを右クリックし、[べき乗則]を選択します。
2-3. [パワーファクタ]を入力し、[すべて]を選択後、[OK]をクリックします。(パワーファクタにはシミュレーションしたいパワーファンクション値を入力してください)
2-4.n乗したクロマトグラム及びチャンネルが作成されます。(図では1.1乗したクロマトグラムが作成)
2-5.パワーファクタをかけたチャンネルを選択し、検量線が直線になるか確認します。
もし放物線状であれば、異なるパワーファクタをかけて試していきます。
(検量線が上に凸の場合はパワーファクタを増加、下に凸の場合は減少させると直線に近づきます)
再度パワーファクタをかけたチャンネルを作成する際は、CAD_1のチャンネルを選択して実施してください。
(誤ってパワーファクタをかけたチャンネルを選択すると、パワーファクタを2回かけたことになり複雑になります)
※Chromeleonではn乗するだけのクロマトグラム作成のため、一部の補正係数がかかっておりません(前記のa')。そのため、シミュレーションから予測されるピーク高さと実際にパワーファクションを設定して取得したデータのピーク高さは異なります。
最終的には装置メソッドでパワーファクションを設定してデータを取得してください。
一般的に注入を繰り返す事により、バックカレントが高くなる主な要因は、カラムの汚染です。 まずカラムのアウト側を検出器に接続せずに、流速を下げずに洗浄する場合は強溶媒を1時間程度送液して洗浄を実施してください。
流速0.2mL/min 程度に下げて洗浄する場合は、同様に検出器に接続せず一晩送液し続けて洗浄を実施してください。
検出器に接続して、バックグラウンドに改善がみられ、よりバックカレントを下げたい場合は、再度上記の洗浄を実施してください。
カラム洗浄を実施しても電流値が高い場合や、カラムを外してもスパイクノイズが生じる場合は下記のCAD流路の洗浄を実施してください。使用する溶媒は表1を参照してください。
表1 推奨される洗浄溶媒
| アプリケーション | 洗浄溶媒 |
|---|---|
| 逆相(低分子) | イソプロピルアルコール(IPA)とHPLCグレードの水の混合液 (混合比率はサンプルの状況により、変更して下さい。) |
| 逆相(高分子およびポリマー) | 100% テトラヒドロフラン(THF) (またはこのHPLC メソッドで使用した他の適切な有機溶媒。) |
| 逆相(タンパク質) | アルコール(IPA/メタノール)とHPLCグレードの水の混合液(50:50) |
| 順相 | テトラヒドロフランとメタノールの混合液(50:50) |
バックグラウンド電流とは、CAD(Ultra/UltraRS/Veo/VeoRS)の本体画面に表示されるCurrent値(pA)を差します。VanquishCAD F/HではThermo Scientific™ Dionex™ Chromeleon™ クロマトグラフィーデータシステム(CDS)のeパネルにバックグラウンド電流として表示され、装置メソッド内ではBackGround_Currentとして記録が残せます。
但し、CAD内のCAD信号値はオートゼロ補正された値となりますので、分析の状況確認にはCurrent値若しくはバックグラウンド電流をご確認ください。
バックグラウンド電流は装置や移動相、カラムの状況により変化し、CADの感度や再現性といった分析結果にも大きく影響を及ぼします。十分に安定化した分析開始時のバックグラウンド電流値を記録することで、異常検知や再現性の良い結果を得ることが出来ますので、お勧め致します。
CADで分析可能なバックグラウンド電流値の目安は20pA以下です。高感度分析の場合は1pA以下のバックグラウンド電流値を目指してください。
バックグラウンド電流値が高くなる主な原因として以下の3点が考えられます。
どこに原因があるか以下のフローに従って確認してください。
1.カラムが原因の場合の主な要因
カラムを取り外して移動相を流した際に、バックグラウンド電流が通常の値まで下がるのであればカラムが汚れている可能性があります。カラムの場合には、以下のような原因が考えられます。
a. 新品のカラムを使用している場合
b. サンプルが原因でカラムが汚れてしまった場合
c. カラムからのブリードでバックグラウンド電流値が高くなる場合
d. 不揮発性移動相を送液した履歴のあるカラム
a. 新品のカラムを使用している場合
新品のカラムはきれいと思われがちですが、実際には長期間保管しているが出荷時封入溶媒がカラム内に留まっており、決してきれいな状態ではありません。新品のカラムを使用すると、概してバックグラウンド電流値が高くなる傾向にあります。カラムの取扱い説明書に従ってカラムを洗浄し(カラムによっては数日程度洗浄が必要なものもあります)、バックグラウンド電流値が20 pA以下に下がってからご使用ください。グラジエント分析でご使用の場合は初期条件と最終条件で十分に洗浄を行って頂くか実際のグラジエントプログラムを用いて洗浄を実施いただくとバックグラウンド電流値が早く下がり、高感度に測定可能にあります。同様に一度送液を停止し保管していたカラムを使用する場合もある程度洗浄してからお使いください。
b. サンプルが原因でカラムが汚れてしまった場合
分析開始時は十分にバックグラウンド電流値が下がっていたにも関わらず、ある程度分析していると徐々にバックグラウンド電流値が高くなることがあります。これはサンプルがカラムに残り、カラムが徐々に汚れてしまっていることが原因です。溶出力の高い溶媒で洗浄し、十分にバックグラウンド電流値が下がってからお使いください。
c. カラムからのブリードでバックグラウンド電流値が高くなる場合
カラムの種類によっては、カラムからのブリードでバックグラウンド電流値が高くなるものがあります。逆相系のカラムではあまり問題になりませんが、HILICカラムやイオン交換カラム、GPCカラムなどではカラムの種類によってはブリードの影響が大きく、高感度に測定ができません。①の新品カラムの洗浄方法をお試し頂き、一晩洗浄を行っても20pA以下に下がらない場合はそのカラムのご使用を控えてください。
弊社カラムでは、Thermo Scientific P1カラム(逆相と弱アニオン、強カチオンのミックスモードカラム)やThermo Scientific Acclaim™ Trinity™ P2カラム(HILICと弱カチオン、強アニオンのミックスモードカラム)は低ブリードでCADでも使用可能です。
d. 不揮発性移動相を送液した履歴のあるカラム
CADは使用できる移動相は揮発性溶媒のみです。不揮発性移動相を送液した履歴のあるカラムのご使用を控えてください。
やむを得ずご使用になる場合はCADへ配管を接続せずに、aの新品カラムの洗浄方法をお試し頂き、バックグラウンド電流値が20pA以下になりましたら、ご使用ください。
2.移動相やボトルが原因の場合
移動相やボトルが原因でバックグラウンド電流値が高くなることがあります。主な原因は以下の4点です。
a. 移動相が古い場合
b. 溶媒ボトルが汚れている場合
c. 試薬のグレードや純度が低い場合
d. 溶媒ラインやサクションフィルターが汚れている場合
a. 移動相が古い場合
移動相を調製してから数日放置しておくと、徐々にバックグラウンド電流値が高くなっていきます。水に関しては、数日放置しておくと微生物が繁殖するなど、UV検出器でも取り上げられている問題です。またそれ以外の溶媒に関しても水ほど顕著ではないものの徐々に電流値が高くなることがあります。CAD検出器は高感度なため、他の検出器と比較して、これらの影響が顕著に出てしまいます。まずは新しい溶媒に交換し、電流値が下がるか確認してください。
また、THFも空気中の酸素の影響で酸化しますので、常に新しい溶媒をご使用ください。
b. 溶媒ボトルが汚れている場合
溶媒ボトルが汚れていても電流値は高くなってしまいます。別の溶媒ボトルに変えてみて下がるか確認してください。不揮発性の塩を使用する溶媒ボトルや洗剤で洗浄して使用しているボトルと、CAD用の溶媒ボトルとを分けて使うことを推奨いたします。
c. 試薬のグレードや純度が低い場合
図2のフローからは気が付きませんが、それ以外に試薬のグレードや純度が低い場合にもバックグラウンド電流値が高くなります。試薬メーカーによっても変わってきますので、グレードや純度は高いものを、またメーカーも必要に応じて検討してご使用ください。また、溶媒はLCグレードもしくはLC/MSグレードをご使用ください。また移動相の中でもTHFはメーカーによってもバックグラウンド電流値が大きく変わりますので、バックグラウンド電流値の低いメーカーのものをご使用ください。
d. 溶媒ラインやサクションフィルターが汚れている場合
溶媒ラインの溶媒に浸かる部分を素手で触ると汚れが溶媒に広がり、バックグラウンド電流値が上がってしまうことがあります。溶媒ラインの下部はできる限り触らないようにして溶媒ボトルに入れてください。以前不揮発性バッファーを使用した履歴のある場合は、十分に洗浄してからご使用ください。
特にサクションフィルターは、不揮発性バッファーを使用した履歴のある場合は、新品のものに交換してください。
CADで感度を上げるにはいくつか方法があります。
6に関しては、別のFAQ「バックグラウンド電流を下げるには」で説明しております。本FAQでは1) ~5) についてご説明します。
1. 注入量を増やす
CADは濃度依存的な応答性ではなく、重量依存的な応答性を示します。そのため、オンカラムの絶対量が重要になってきます。内径の細いカラムを使用したとしても、UVのように感度が上がるわけではありません。CADで感度を上げるためには、注入量を増加させ、オンカラムの絶対量を増加させる必要があります。まずは注入量を増やしてみてください。
注入量を増やすとピーク形状が崩れる場合があります。このような問題が発生するのは、カラムにトラップできる成分の量が限られており、それ以上に注入してしまったことが原因です。太いカラムを用いると充填剤の量が増えますのでカラムに保持できる量が増加します。これにより注入量を増やすことが可能となります。CADの高感度分析では、内径の太いカラムを用い、注入量を増やして分析することがポイントとなります(図1)。例えば内径2.1 mmのカラムを使用している場合は、内径4.6 mmのカラムなど内径の太いカラムを使用することで、注入量を増加させ、感度を改善できます。
2. ドライングチューブ温度を検討する
Corona Veo、Corona Veo RS、Vanquish CADでは、ドライングチューブ温度を設定できます。ドライングチューブは、ネブライザーで噴霧して形成された液滴を蒸発させ、微粒子を形成するところです (図2) 。このドライングチューブの温度を最適化することで感度を改善することが可能です。
ドライングチューブ温度を上げると、目的成分の気化が促進され、ピークが小さくなってしまいます。一方でノイズのもととなる溶媒も気化されるため、ノイズも小さくなります。このピーク強度とノイズの変化の割合が異なるため、S/N比で考えると、温度を上げた方が改善される場合、温度を下げた方が改善される場合など、S/N比が最大となる最適なドライングチューブ温度がある場合があります (図3) 。
3. ポストカラムで有機溶媒を添加する
CADでは、移動相の組成により噴霧効率が変わり、ピークの応答性が変わります。一般に水/有機溶媒系で分析した場合、有機溶媒の比率が高いほどピーク強度は強くなります 。例えば霧吹きをイメージしてください。水100%ではあまり霧は飛びませんが、エタノールを混ぜると霧がよく飛散するようになると思います。同じ原理で、有機溶媒を混ぜた方が、液滴が小さくなり検出器に到達しやすくなり、感度が向上します。
ポンプが2台ある場合、1台を分析用に、もう1台をポストカラムで有機溶媒添加用として使用します。カラム溶出後に有機溶媒を添加することで、分離はそのままに、検出器到達時の有機溶媒比率を高めることが可能です (図4)。
4. イオンペア剤を添加する
分析条件にもよりますが、イオン性化合物の場合イオンペア剤を添加することでレスポンスが高くなることがあります。CADが重量依存的な応答性を示すため、イオンペア剤存在下では、目的成分であるイオン性化合物がイオンペア剤と対になった状態で存在しているため、重量が大きくなり、結果としてレスポンスが向上されるものと考えられます。
イオンペア剤に関しては、LC/MSグレードのような揮発性のイオンペア剤しか使用できないので注意が必要です。また、イオンペア剤の種類によっては、ノイズが大きくなり、逆に感度が下がってしまう場合もありますので、メーカーやグレードを選択の上使用ください。
5. ネブライザー温度を下げる
Corona ultra、Corona ultra RSではネブライザー温度を設定できます。ネブライザー温度を下げることで、若干ですが感度が向上します。ネブライザー温度を室温に近い25 ℃~30 ℃程度に設定して使用ください。
CADでは、サンプル中に不揮発性塩が含まれていても分析できます。ただし、塩も検出されるため、逆相条件ではフロントに大きなピークが溶出されてしまいます。
また大量の不揮発性塩を含むサンプルを繰り返し注入する場合は、スパイクノイズが発生する事がありますので、下記の洗浄を実施ください。
洗浄方法:分析が終了後、カラムを取り外し、流速2mL/minで水100%をCAD検出器に送液し、30分以上洗浄してください。
またHPLCやCAD検出器にバルブがついている場合は、バルブを用いて塩溶出時間を排液し、CADへ導入しない事でスパイクノイズの発生を防止出来ます。
日常的なメンテナンスとして分析停止後の装置の洗浄を行い、送液停止後に窒素ガスにより15分以上乾燥させてください。特に酸性移動相をご使用の場合は、中性溶媒へ置換して頂いた後に、窒素ガスによる乾燥を行ってください。
CADはバックグラウンドの上昇により安定的に測定する事が難しくなります。
バックグラウンドは試薬(メーカーやLot)・移動相・カラム・配管など様々な要因により上昇致します。
分析終了と起動時のカラムの洗浄の実施、移動相は開封したての試薬を用い、用事調整頂く事でバックグラウンドの上昇を防止できます。
また使用するHPLC装置、移動相の溶媒ボトルは専用として頂くと安定した測定を行えます。やむを得ず不揮発性移動相を併用して使用する場合はサクションフィルターやインラインフィルターは共用せずに十分に流路を洗浄してからCADの分析にご使用ください。
異常が確認された際は原因と思われる部分を外す又は交換してバックグラウンドを確認する事で原因箇所を特定することが出来ます。
カウンターイオンの形成ならば、脱塩しなくても良いです。
~塩という化合物は、溶液中で塩と主成分と別れ分離し、移動相中にイオンペアが添加されているときは、イオンペア剤と対イオンを形成して検出されます。下記にナプロキセンナトリウムの分析事例を示します。
ポンプシール 、ポンプ- 圧力センサーバルブ 間の配管、バルブ のいずれかに漏れの可能性がありパーツ交換が必要と思われます。フリーダイアル又はsupport.jp までご連絡下さい。
チェックバルブがきちんと閉まっていない可能性がありパーツ交換が必要と思われます。フリーダイアル又はsupport.jp までご連絡下さい。
Wash bottle 3番の溶媒残量をご確認下さい。
また、溶媒は2週間以内に交換頂いたものか、ご確認下さい。
A溶媒を継ぎ足して下さい。パージ20回実施後、再度Flush Air をご実施下さい。それでもFlush Air がFail する場合は、ポンプシール 、ポンプ- Pressure Sensor - Valve 間の配管、Valve のいずれかにリークの可能性がありパーツ交換が必要と思われます。フリーダイアル又はsupport.jp までご連絡下さい。
念の為、更にパージを10回実施してください。それでもFlush Air がFail する場合は、S ポンプシール、ポンプ-Pressure Sensor - Valve 間の配管、Valve いずれかにリークの可能性がありパーツ交換が必要と思われます。フリーダイアル又はsupport.jp までご連絡下さい。