キャピラリーシーケンサ(ジェネティックアナライザ)は定期的なメンテナンスを行うことで、よりきれいで安定したデータを得ることができます。
そこで今回は、エアフィルターのメンテナンスついて、ご紹介します。
▼こんな方におすすめです!
・データに想定外の変異やスパイクノイズ多い方
・ポリマー劣化が早いと感じられる方
・リテーナーが黒ずむ方
エアフィルターの役割
エアフィルターはいずれのキャピラリーシーケンサ(ジェネティックアナライザ)にも装備されています。そしてエアフィルターは装置内に循環する冷却用空気の取り込みに際し、ほこりを除く役割を持っています。
エアフィルターに起因するトラブル
目詰まりしたエアフィルターはデータトラブルの原因になります。
・目詰まりしたほこりは装置内を循環し、
・検出部位を汚し、感度低下につながります。
・検出部位を通過しスパイクノイズまたは想定外の変異として検出されます。
・電極部位に触れ、泳動を乱します。
・目詰まりのため新しい空気を取り込めず、暖まった空気が庫内を循環し、
・ポリマー温度を上昇させ、劣化を早めます。
・バッファーの蒸発を早めます。
エアフィルターのメンテナンス
エアフィルターのメンテナンスは新しいものに交換を推奨しておりますが、応急措置として清掃いただく事も可能です。操作にあたり装置の電源は切ってください。
・Applied Biosystems™ 3130/3730 Genetic Analyzerシリーズ
本体底面(左下)の二つのねじを緩め、エアフィルターを引き出します。
下の面から掃除機でほこりを吸い、応急措置を施します。
・Applied Biosystems™ 3500 Genetic Analyzerシリーズ
本体背面のアダプターごと外します。
流水(シャワー)で静かにほこりを流し、十分乾燥させて取り付けます。
まとめ
・より良いデータを得るためにエアフィルターを定期的に点検・清掃しましょう。
・エアフィルターのメンテナンスはとても簡単です。
メンテナンスでお困りの方は、保守点検サービスを検討してみてください。
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シーケンスのワークフローやデータからのトラブルシュートについては、こちらのガイドにも詳しい記載がございます。ぜひご活用ください。
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