Applied Biosystems™ GeneChip™ マイクロアレイを用いた遺伝子発現解析実験では、網羅的に遺伝子の発現変動を容易に確認することが可能なため、有用な解析ツールとなります。
このような実験のサンプル調製で使用するApplied Biosystems™ GeneChip™ WT PLUS Reagent Kitのアッセイマニュアルには、オプション扱いではありますが、ビオチン標識したサンプルの標識効率を確認するためにゲルシフトアッセイを行うことが記載されています。
このアッセイは、標識効率を確認すると信頼性の高い情報が得られるため、マイクロアレイ解析の受託解析を行っているような施設では問題なくアッセイが行われたかをチェックできます。通常、このゲルシフトアッセイには、準備と操作に時間がかかりますが、アジレント社のバイオアナライザを使用することが可能な方は、より簡便にこれを確認することができます。
今回は、このゲルシフトアッセイを簡便に速く行う別法をご紹介します。
▼こんな方におすすめです!
・アジレント社のバイオアナラザを使用することが可能な方
・受託解析サービスを行っている施設で実験されている方
・暗い画像データが得られた時のトラブルシューティングを行いたい方
アッセイマニュアルに記載されているゲルシフトアッセイ法
アッセイマニュアルのAppendix A の章で紹介されているゲルシフトアッセイ法は標識反応後にビオチン標識したサンプル2μLを採取し、そのうちの1μLをNeutrAvidin Proteinと反応させて、未反応の標識サンプルと一緒に4~20%アクリルアミドゲル電気泳動にかけて移動度の違いを確認する方法です。
問題なくビオチンで標識されたサンプルであれば、Lane2 のようにNeutrAvidin Proteinとの反応産物は高分子側にシフトした結果となります。しかし、アクリルアミドゲル電気泳動を行って検出するための試薬や装置、およびNeutrAvidin Proteinを別途用意する必要があります。
バイオアナラザを用いたゲルシフトアッセイ法
アジレント社のバイオアナラザを使用することが可能であれば、標識反応の前工程である断片化反応サンプルと一緒にチェックすることで、問題なくビオチンで標識されたかを確認できます。Agilent RNA 6000 ナノキットを使用し、mRNA Nano Series IIの条件で通常の操作を行います。問題なく標識反応が行われていれば、断片化反応サンプルとビオチン標識反応サンプルの泳動トレースを重ね合わせて表示した場合、標識反応サンプルピークが断片化反応サンプルピークよりも30塩基程度後ろにシフトしていることが確認できます。

バイオアナラザが使用できる施設限定になってしまいますが、簡便に手早くゲルシフトアッセイを行うことができますので、ぜひお試しください!
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研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。



