みなさん、パソコンのデータのバックアップ、してますか?
パソコンがフリーズしてしまって、自分自身も一瞬フリーズ…なんて経験が、みなさんにもあるのではないでしょうか。パソコンが無事に再起動で復活してくればいいですが、HDDが故障してデータが飛んでしまうと…目も当てられません。よほどの富豪でない限り個人でランサムウエアに脅されたりすることはないと思いますが、コンピューターウイルスに感染する疑いがあったり、HDDが物理的に故障したりすることは十分あり得ます。筆者もHDDのトラブルでデータを一式ロストしたことがあります。保証期間内だったので、メーカーは快く代替のHDDを送ってくれましたが、残念ながら中身のデータは戻ってきませんでした。
昔にくらべUSB-HDDなど、バックアップメディアの価格は安価になってきています。ノートパソコンであれば、ディスク容量は数100ギガバイトから、せいぜい2テラバイト程度。この程度であればUSB-HDDを1台購入すれば、数世代にわたってバックアップすることも可能です。ただし、HDDは壊れます。いつか必ず壊れます。ある統計によれば、HDDの年間故障率は0.89%。しかし製品によってはもっと悪い場合もあり得ます。でも、このレベルであれば、USB-HDD2台を使って交互にバックアップすることで、安全にデータを守れそうです。
信頼できるバックアップ装置
さて、次世代シーケンサなどの測定機器は、大量のデータを吐き出します。たとえばIon Torrent™ Ion GeneStudio™ S5シリーズは利用するChipによって、シーケンス時の生のデータファイルのサイズが2テラバイトにも達します。実際はそこからデータの情報圧縮をかけるので、1ラン500ギガバイト程度に減りますのでご安心を(!?)。しかし、これがシーケンスするごとにたまっていって、いずれ「きれいさっぱり消してしまう」か、はたまた「将来のためにアーカイブしておく」かの選択を迫られることになります。数テラバイトのUSB-HDDに保存しようとしても、あっという間にデータがあふれてしまいますし、HDDが壊れることに備えてさらに2重化しますか?データサイズ的にも非現実的です。
そこで出てくるのが複数のHDDを用いた冗長構成のバックアップ装置です。RAIDと呼ばれる技術で、HDDを1つの筐体の中に複数格納し、データブロックとそのパリティを計算したパリティブロックを組み合わせて管理することで、若干トータルの容量は減りますが、HDDの故障に対応可能です。たとえばRAID5という技術ではHDD群のうち1つが壊れても大丈夫ですし、RAID6は2つまで壊れてもデータは失われません。さらなる故障が発生する前に、壊れたHDDを交換すればよいのです。しかもRAIDは書き込み、読み込みが高速です。書き込みの場合、複数のHDDがデータを分担して同時に保存/読み出しするため、HDDの数が多くなればなるほど高速になります。
NASを利用するメリット
このような装置には、USBでパソコンに接続する形式のものもありますが、おすすめはLANで接続するNAS(Network Attached Storage)です。NASのメリットとしては、以下が挙げられます。
・ネットワークでつながっていればよいので設置場所が制限されない
・高速(10ギガビットのイーサーネットに対応したものもある)
・複数の機器とUSBのような物理的な接続無しにつなげられる
・マルチプロトコル対応(Linux™、Windows™、Macなど機種が違ってもデータを一元管理可能)
・アクセス権限の柔軟な設定
つまりLinuxで保存したデータを、特別なソフトを利用せずにWindowsで参照したり、編集することが可能となります。複数メンバーでのデータの共有も簡単です。
当社は次世代シーケンサのバックアップ装置としてDataSafeというサーバーを販売しています。データの保存に加えて、解析処理などもできるカスタム構成可能なサーバーで、大容量なのですが筐体も大きいですし高価です。サーバールーム(および資金)に余裕がある方はぜひこちらをどうぞ。
データのバックアップをシンプルに、安全に行いたいという場合は、NASのDataSafe Solutions Mini Storage、略してDataSafeMini(データセーフ ミニ)がお勧めです。あらかじめお客さまのネットワークの情報をヒアリングし、設定してからご提供しますので、設置は手間いらずで簡単です。小型ですので、机の片隅に設置可能です(ただしHDDの塊なので見た目に比べて重いです)。また万が一トラブルが発生しても当社テクニカルサポートにて対応させていただきます。
データのバックアップについては、機器トラブルだけじゃなく、たとえば火事等の災害の場合はどうするのかとか、盗難にあった場合はどうするのかとか、突き詰めて考えるときりがありません。でもなにもしないよりは、簡単にできる、現実的なデータ管理対策、NAS導入はいかがでしょうか。
写真が趣味で大量のデジカメデータをお持ちの方や、動画を自分で作成されるユーチューバーの方、ご自宅に1台あっても重宝すると思いますよ。
DataSafeMiniにご興味のある方は、当社テクニカルサポートまでご連絡ください。
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