Thermo Scientific DXR3顕微レーザーラマン MIX観察機能を用いたサンプルの可視像観察

ラマン分光法はサンプルにレーザー光を照射し、ラマンスペクトルを得る測定手法です。測定の際には、可視像でサンプルを観察し、測定箇所にレーザーが照射されるよう設定します。目的の場所にピンポイントでレーザーを照射するため、なるべくクリアに可視観察できることが理想的です。

図1. DXR3顕微ラマン

図1. DXR3顕微ラマン

DXR3顕微レーザーラマンの観察機能のご紹介

Thermo Scientific™ DXR3顕微レーザーラマンは明視野観察および暗視野観察が可能です。明視野観察は全体を比較的明るい状態で観察でき、暗視野観察は明視野観察では視認しにくい凸凹などの様子を見やすく観察できます。さらにオプションとしてMIX観察機能を搭載することが可能です。MIX観察は明視野観察と暗視野観察の特徴を合わせた画像を観察できます。いくつかのサンプルのMIX観察画像をご紹介します。

図2. MIX観察オプション

図2. MIX観察オプション

金属板上付着物の可視観察画像

金属板上に付着物が見られているサンプルについて、①明視野観察、②暗視野観察、③MIX観察を行いました。それぞれの画像は以下の通りとなりました。暗視野観察およびMIX観察では付着している粒 子などを立体的に観察できました。

図3. 金属板上付着物の可視観察画像

図3. 金属板上付着物の可視観察画像

ポリマー粒子分散フィルム上に付着したインクの可視観察画像

ポリマー粒子分散フィルム上にインクが付着したサンプルを、①明視野観察、②暗視野観察、③MIX観察で観察しました。それぞれの画像は以下の通りとなりました。明視野観察では色の違いがはっきりとわかる画像となり、暗視野観察では色はあまり明瞭ではないものの立体的な画像となりました。MIX観察では、この両方の特徴をもつ画像が得られました。

図4. ポリマー粒子分散フィルム上に付着したインクの可視観察画像

図4. ポリマー粒子分散フィルム上に付着したインクの可視観察画像

まとめ

ラマン分析においては、クリアな可視観察画像が得られることでスムーズに測定箇所の選択ができます。DXR3顕微レーザーラマンには複数の観察機能を搭載することができ、測定時にご活用いただけます。

関連情報

関連製品Webページ DXR3顕微レーザーラマン
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/industrial/spectroscopy-elemental-isotope-analysis/molecular-spectroscopy/raman-microscopy/instruments/dxr3-raman-microscope.html

 

研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。

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