Thermo Scientific LightShift EMSA最適化およびコントロールキットは、電気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)によってタンパク質-DNA結合の相互作用を特定および特性評価するための強力かつ感度の高いシステムです。このキットには、DNA結合反応をセットアップおよびカスタマイズするための試薬と、キットシステムをテストするためのDNAおよびタンパク質抽出物のコントロールセットが含まれます。
LightShift EMSA最適化およびコントロールキットの特長:
•核抽出物中の微量タンパク質の検出に最適
• 放射性同位体やジゴキシゲニンを用いた方法と同等以上の検出感度
• 一般的なDNA-タンパク質相互作用のすでに確立されている結合条件に対応
• EBNAコントロールシステムが含まれており、実用的なアッセイの開発や、結合相互作用の特異性の確認方法の理解に役立つ
LightShift EMSA検出の原理はウェスタンブロットに似ています。まず末端をビオチン標識した二本鎖DNAを核抽出液や精製済み相互作用因子とインキュベーションした後、非変性ゲルを用いて電気泳動します。その後、DNAを正電荷ナイロン膜に速やかに(30分)転写し、UVで架橋します。さらに、ストレプトアビジン-HRP複合体でプローブし、化学発光基質とインキュベートします。標識化から結果までのプロトコルは1日で完了します。
タンパク質とDNAの相互作用は、DNAの複製、組み換え、修復、転写およびウイルス集合などの多くの細胞プロセスのコントロールの中心となります。遺伝子調節の研究とタンパク質-DNA相互作用の決定の中心的な技術の1つが、電気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)です。
EMSA技術は、非変性ポリアクリルアミドまたはアガロースゲル電気泳動を行う場合、タンパク質-DNA 複合体が遊離DNA分子よりもゆっくりと移動するという観察結果に基づいています。タンパク質と結合すると、DNAの移動速度は変化または遅延するため、このアッセイはゲルシフトアッセイまたはゲル遅延度アッセイとも呼ばれます。EMSAが考案されるまで、タンパク質-DNA相互作用は主にニトロセルロースフィルター結合アッセイにより研究されていました。
このアッセイに必要なものは、ビオチンで末端標識された精製DNAターゲット、試験対象の抽出タンパク質、ナイロン膜、基本的な電気泳動装置だけです。DNAターゲットは、5'または3'末端にビオチン標識を付加して合成するか、合成後にThermo Scientificビオチン3'末端DNA標識キット(製品番号89818)を使用して標識を付けます。核、細胞質、全細胞の抽出タンパク質は、Thermo Scientific NE-PER核および細胞質抽出試薬キット(製品番号78833)などのさまざまな方法によって取得できます。
詳細な製品データ•
Pierce G2ファストブロッターを使用したEMSAゲルの転写関連製品LightShift™化学発光EMSAキットLightShift™ポリ(dI-dC)For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.