Thermo Scientific Pierce Protein L Plusアガロースは、さまざまな抗体アフィニティー精製で使用される、高い結合能を持つProtein Lアガロースビーズレジンです。
Protein L Plusアガロースの特長:
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Protein L – 固定化Protein Lは、カッパ軽鎖を有するヒトおよびマウス抗体の選択的精製に最適
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アガロースレジン – 担体は、タンパク質アフィニティー精製法で最も一般的なレジンである架橋型6%アガロースビーズ(CL-6B)
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不活性かつ安定 – 優れた製造方法で、電荷を持たない耐浸出性のある共有結合によりProtein Lを固定化するため、非特異的結合が少なく、収率を低下させることなく複数の用途に使用可能
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高結合能 – 「Plus」タイプのPierce Protein Lアガロースは、固定化Protein Lの負荷が高く(高密度で)、レジン1 mLあたり10∼20 mgのヒトIgGの結合能を提供
Pierce Protein L Plusアガロースは、特定のカッパ軽鎖を持つ哺乳動物のIgGアイソタイプを精製するための高結合能アフィニティーレジンです。Protein Lは、マウスIgG VkI、ヒトIgG VkI、VkIII、VkIVモノクローナル抗体の分離に適しています。このレジンは、安定した耐浸出性化学を用いて、架橋型6%アガロースビーズ(CL-6B)に固定化した組換えProtein Lで構成されています。適切に保存すれば、このアガロースビーズは、複数回の再利用が可能です。
Protein Lは、細菌
Peptostreptococcus magnus由来の免疫グロブリン結合タンパク質(36 kDa)ですが、現在では大腸菌
で遺伝子組み換えによって作られます。Protein Lは抗体の抗原結合部位に干渉することなく、カッパ軽鎖相互作用を介して結合するとういう独自の能力を有します。そのため、Protein Lは、カッパ軽鎖を有する免疫グロブリン(IgG、IgM、IgA、IgE、IgD)のすべての異なるクラスおよびサブクラスのメンバーに結合します。Protein Lは、一本鎖抗体(ScFv)およびFabフラグメントにも結合します。Protein Lは、ヒトのカッパタイプI、III、IV、およびマウスのカッパタイプIに結合します。さらに、Protein Lの等電点(pI)は約4.5∼4.8です。
Pierce Protein L Plusアガロースは、Thermo Scientific AminoLink結合化学を用いて調製されているため、従来のリガンド固定化法と比べて複数の利点があります。AminoLink固定化では、アガロースビーズの糖モノマーとProtein Aの天然リジン残基の間で、シンプルなアミド結合によって結合が形成されます。典型的な臭化シアン (CNBr) による固定化とは異なり、AminoLink では、非特異的結合の原因となり得る新規官能基が導入されず、安定で不可逆な結合が形成されます。その結果、抗体精製を複数回繰り返しても機能性固定化Protein Lを保持している高結合能レジンになります。
架橋型6%アガロースビーズ(CL-6B)の特性:• pH安定性の維持:2~14(短期);3~13(長期)
•平均粒子径:45~165ミクロン
• 排除限界分子量:10,000~4,000,000 Da
• 最大流量:約1 mL/分(直径1 cmのカラムにおいて)
• 最大直線速度:30 cm/時
• 最大圧力:25 psi(1.5 bar)未満、「レジンが耐えられるカラム全体の圧力低下の最大値」と定義される(注:液体クロマトグラフィー装置の表示されたゲージ圧力は、カラム全体の圧力低下ではなく、システム全体の圧力を測定する場合があります)。
関連製品Pierce™ Protein LアガロースFor Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.