Pierce™ Iodination Tubes

Thermo Scientific Pierceヨウ素化チューブは、125 x 75 mmのガラス製テストチューブの底部にPierceヨウ素化試薬がプレコーティングされています。これにより、タンパク質やペプチドのヨウ素化手順に使用するヨウ素125を活性化できます。

ヨウ素化チューブの特長：

•手間のかかる試薬のコーティング手順が不要
• ヨウ素化試薬によるフレーク耐性のある均一なコーティング
• 典型的なプロトコルに十分過ぎるほどの酸化能力を生成
• ヨウ素化をチューブ内で直接または2段階で実行可能で（次を参照）

プレコーティングされたヨウ素化チューブは、使いやすく効率的なヨウ素標識化を提供し、クロラミンTやその他の溶液ベースの方式でよくある煩わしさや有害な酸化作用がありません。ヨウ素標識化の実験時、ガラス表面を確実にコーティングすることは困難です。これらのプレコーティングされたガラスチューブを使用することで、その困難な準備ステップが不要になり、ヨウ素化の実験を可能な限り簡単にすることができます。

ヨウ素化には、タンパク質やペプチド中の特定のアミノ酸（通常はチロシン）への放射性ヨウ素の導入が含まれます。ヨウ素化は、チロシン側鎖の水酸基に対するオルト位で起こり、一置換物または二置換物が生じます。チロシンやヒスチジンなどのヨウ素化できる部位がタンパク質に存在しない場合、または、存在していても試薬のアクセスが限定されている場合、ボルトンハンター試薬（SHPPやスルホSHPP）を用いてヨウ素化できるフェノール基をタンパク質に導入することができます。一部の架橋剤もスペーサーアームにヨウ素化チロシン基を含んでいます。

放射性125-Iまたは131-Iは、酵素または化学的酸化によりタンパク質に組み込むことができます。化学的酸化法では、ヨウ化物ナトリウムが対応する反応性ヨウ素の形式に変換され、その後、チロシン基に自然に組み込まれます。酸化剤はヨウ素の活性化に必要ですが、タンパク質に損傷を与える可能性があります。Pierceヨウ素化試薬（以前のIODO-GEN試薬）は、クロラミン-Tよりも穏やかですが、ヨウ素活性化の有効性は同等です。プレコーティングされたチューブによって提供される固相配置により、ヨウ素化がさらに最適化され、有害な影響が最小限に抑えられます。

2段階の標識化方式の利点（Chizzonite、1996）：
• ヨウ素化試薬との直接接触を回避することにより、タンパク質の酸化による損傷を排除
• コーティングされたチューブ表面への非特異的タンパク質の結合による損失なし
•多種多様な容器でヨウ素を柔軟に実施可能
• ヨウ素化プロトコルの規模拡大や規模縮小が容易
• 幅広いタンパク質、ペプチド、細胞表面の穏やかなヨウ素標識化が可能
• 一般的な界面活性剤との互換性