Immobilized Ficin (Agarose Resin)

Thermo Scientific Pierce固定化フィシンは、スルフヒドリル特異性プロテアーゼ（フィシン）で構成され、これらはアガロースビーズ樹脂に固定化されており、特にマウスIgG1の抗体断片化を制御できます。

Pierce固定化フィシンの特長：

•マウスIgG1からFabフラグメントとF(ab’)2フラグメントの両方を生成できます
•反応は簡単に制御できます
•抗体フラグメントには自己消化製品は含まれていません
•抗体フラグメントのフィシン汚染を排除します

フィシンはパパインと似た、イチジクラテックスから単離された非特異性スルフヒドリルプロテアーゼです。フィシンの分子量は約25,000で、最適なpHは6.5、pH4∼9.5で有効です。システイン存在下でIgG分子をフィシンでインキュベートすると、ヒンジ領域の1つ以上のペプチド結合が分割され、FabフラグメントまたはF(ab’)2フラグメントが生成されます。マウスIgG1は、パパインまたはペプシンを使用して機能的なFabまたはF(ab’)2フラグメントに消化するのが特に困難ですが、フィシンを使用してマウスIgG1を消化すると収量と免疫反応性が向上します。固定化したフィシンは、マウスIgG1をFabまたはF(ab’)2フラグメントに分割するために特別に設計されています。また、自己融解を実質的に排除し、プロテアーゼによるサンプルの汚染を排除し、フィシンを除去するか、固定化したフィシンカラム上でサンプルのフローを制御することで消化を制御できるため、有益です。

固定化フィシンは、遊離酵素よりも熱誘導変性に対して安定性が高く、その結果、活性を長く維持します。FabおよびF(ab‘)2準備キットには、固定化フィシン、その他の必要な試薬、およびマウスIgG1消化用に最適化されたプロトコルが含まれています。フィシンは、それぞれ1 mMシステインと10 mMシステインの存在下で、マウスIgG1 F(ab')2およびFabフラグメントを生成します。他の種やアイソタイプからのフラグメント生成は、システイン濃度やその他の消化パラメータの修正によっても可能です。