CFSE は、細胞のトレースと増殖の研究で幅広く使用されています。また、CTL 活性測定や細胞の運動性研究にも使用できます。CFSE は容易に正常な細胞膜を通過します。細胞内に入ると、細胞内エステラーゼが酢酸基を分解し、蛍光を発するカルボキシル色素分子を産生します。サクシニミジルエステル基は一級アミンと反応し、色素を細胞内タンパク質に架橋します。CFSE の蛍光色素の強度が連続的に半分になることで、細胞分裂を測定できます。CFSE で標識した細胞は、Foxp3/Transcription Factor Staining Buffer Set (カタログ番号00-5523) または IC Fixation Buffer (カタログ番号00-8222) および Permeabilization Buffer (10X) (カタログ番号00-8333) のような標準的なホルムアルデヒドを含む固定液およびサポニンベースの膜透過バッファーを用いて固定・膜透過処理でき、細胞内のターゲットを解析できます。
CFSE の分子量は 557.47 です。酢酸基が切断されると、最大励起波長は 494 nm、蛍光波長のピークは 521 nm になります。CFSE の各バイアルは無水 DMSO 90 μL で 10 mM の濃度に溶解してストック溶液とします。溶解後は 6 ヶ月以内に使用し、遮光して乾燥剤ともに -20 °C で保存してください。凍結・融解の繰り返しは避けてください。
研究用途にのみご使用ください。診断目的には使用できません。