GeneChip™ Human Gene 2.0 ST Assay

GeneChip™ Human Gene 2.0 ST Array と GeneChip WT PLUS Reagent Kit を用いることで、タンパク質コーディングおよび長鎖ノンコーディング RNA 転写物を最も正確、高感度、包括的に解析できます。

包括的デザイン
研究コミュニティのトランスクリプトームの理解に遅れをとらないように、当社はメッセンジャー (mRNA) と長鎖の遺伝子間ノンコーディング RNA 転写物 (lincRNA) の両方を測定するプローブを含む全転写物アレイをデザインしました。これらの全転写物アレイのデザインにより mRNAだけでなく、mRNA 発現プロファイルに重要な影響を与える lincRNA などの中間転写物の完全な発現プロファイルが得られます。
最近 20 年の研究は主にタンパク質をコードするメッセンジャー RNA 転写物とそれらが疾患や発達などの細胞内プロセスに及ぼす役割に注力してきました。最近になって、全くあるいはほとんどタンパク質をコードしていない転写物 (>200 塩基) が 10,000 以上同定されました。これらのノンコーディング RNAs のうち現在までに機能がわかっているのはほんの一部です。しかしながら、lincRNAs の発現変動は疾患の起因と進行に重要な役割を果たしているだけでなく、これらの分子の異常発現が、がんと関連があることを示す証拠が次々見つかってきています。近年のトランスクリプトームプロファイリングにおける進歩により、lincRNA が以下のような多岐にわたる細胞機能と関連することを示すエビデンスが得られました。
• mRNA 転写の制御
• mRNA 転写後修飾の制御
• 転写因子結合の阻害/誘導
• 転写因子の活性化と輸送
• 修飾タンパク質との相互作用
• タンパク質複合体をゲノム中の位置へ誘導

主な利点
• 広範囲を網羅するため、興味深い生命現象を発見する最高の機会が得られます
• >30,000 以上のコーディング転写物
• >11,000 以上の長鎖ノンコーディング転写物
• エクソンのカバー領域を最大化するように設計されたプローブを用いて、選択的スプライシングイベントや転写変異を測定します
• 再現性: ロット内相関係数は 0.99 です。

コンテントプロファイル
Human Gene 1.0 ST Array をデザインして以来、非常に多くの新しい lincRNA が研究コミュニティから同定されてきました。こうした興味深い RNA 転写物系の発現変動を測定するツールをこの研究領域に提供するため、当社は Human Gene 2.0 ST Array を開発しました。RefSeqの lincRNA データを補完するため、当社は lncRNA db www.lncrnadb.com、Broad Institute, Human Body Map lincRNAs、および TUCP (transcripts of uncertain coding potential catalog) lincRNAs の配列データと転写物データを使っています。