PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixは、非常に高い特異性と再現性が得られるように最適化された2X定量PCR用マスターミックス試薬です。PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixは、ユーザーご自身のプライマーセットや鋳型と共に使用した上で、高精度な遺伝子発現解析用に標的を増幅できる仕様となっています。

PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixの特性：
• デュアルホットスタートメカニズムによる、優れた特異性
•広範なダイナミックレンジにわたる、非常に高いCt再現性
•UNG/dUTPを使用し、PCR産物のキャリーオーバーによるコンタミネーションを防止
•定量用PCRプレート調製後、室温で72時間安定
•多数のqPCR機器で使用できる万能型マスターミックス

デュアルホットスタートメカニズムによる、非常に高い特異性
SYBR™ Green反応において高品質なデータを取得するには、特異性が非常に重要です。そのためには低温化での非特異反応の発生を可能な限り抑える事が必要となります。PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixで活用されるDual-Lock™ Taq DNA polymerase酵素は、2種類のホットスタートメカニズムを併用することにより、ポリメラーゼの活性化を厳密にコントロールすることができるので、非特異的な増幅の要因となる低温条件でのポリメラーゼ活性を抑えることができます。PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixを用いて24種類のプライマーセットで評価した結果、すべての反応系において、プライマーの最適化や再設計をせずとも、シングルピークの融解曲線が得られました。

広範なダイナミックレンジにわたる、非常に高いCt再現性
PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixは、実証実験を行った種々の標的について、広いダイナミックレンジにわたり優れた再現性を実証しています（図をご参照ください）。本マスターミックスは、10の6乗希釈系列で信頼性の高いデータが得られました。他社のマスターミックスは、高濃度のcDNAでPCR反応が阻害され、ダイナミックレンジ実験で低い相関係数を示しましたが、PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixは、全ダイナミックレンジにわたり、信頼性の極めて高いデータを得ることが出来ます。（図をご参照ください）。

UNG/dUTPを使用し、PCR産物のキャリーオーバーによるコンタミネーションを防止
PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixに含まれるUNGとdUTPの作用によって、コンタミネーションの原因となるPCR増幅産物は分解されます。UNG酵素はPowerUp™ SYBR™ Green Master Mix中のコンタミネーションを有効に阻止できますが、熱に不安定な酵素なので融解曲線やゲル解析などの後続のPCR産物の解析に影響はありません。

予定量用PCRプレート調製後、室温で72時間安定
PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixに含まれるDual-Lock™ Taq DNA polymeraseの効果によって、調製した反応液において、最大72時間まで安定した性能を示しました（図をご参照ください）。このように、PowerUP™ SYBR™ Green Master Mixは再現性、データ一貫性が高いため、多数の実験系において信頼性高く、また系構築に柔軟を提供します。¹。

多数のqPCR機器で使用できる万能型マスターミックス
PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixは、スタンダードモードにもFastモードにも対応し、また、Applied Biosystems™ real-time PCR instruments2の全機種に対応します。同様に、本製品は、 Bio-Rad IQ™5、 Roche LightCycler™ LC480、およびStratagene™ MX3005P™ systemsなど様々な機種にも対応しています。最適な結果を得るためには、プライマー濃度を300〜800 nMの範囲内に設定することが推奨されます。

PowerUp™ SYBR™ Green Master Mixの詳細 >

¹PCR前における安定性の水準は、マスターミックスからのみならず、解析されるターゲットからも影響を受けます。信頼性を最大限に高めるには、ターゲットに関する安定性プロファイルをご確認ください。
² Applied Biosystems™ 7900 systemsについては、最適な性能を引き出すためにはスタンダードモードの使用を推奨します。