CellTrace™ CFSE Cell Proliferation Kitは、in vitroおよびin vivoで細胞を標識し、色素の希釈を利用してフローサイトメトリーにより細胞を複数の世代にわたり追跡するのに使用します。

•優れた性能—明るいシングルピークの染色により、複数世代の可視化が可能
• 長時間のシグナル安定性—染色後数日間、細胞内に保持
•非毒性—染色は細胞の健康状態に悪影響をおよぼさない
• シンプルかつ堅牢な染色プロトコル

フローサイトメトリー用のすべてのCellTrace™ Cell Proliferation Kitの選択ガイドをご覧ください。

優れた蛍光染色
色素希釈による増殖分析（下図参照）を成功させるには、細胞分裂後を複数回経た後に蛍光標識細胞を自家蛍光と区別できるよう、非常に明るい色素が必要です。CellTrace™ CFSE色素による強力な蛍光染色により、内因性の細胞自家蛍光がそのシグナルに優る前に8世代以上の増殖細胞を可視化できます。一貫性のある均一な染色により、集団内の細胞間の蛍光変動がほとんどないため、複雑なモデリングソフトウェアを必要とせずに、異なる世代を観察できます。

長期的なシグナル保持
細胞の脂質膜を標識する染色とは異なり、CellTrace™ CFSE色素は細胞膜を通過しやすく、細胞内で共有結合します。この場合、安定した保持力のある蛍光色素は、細胞培養環境で数日経過しても一貫したシグナルが得られる仕様になっています。

非毒性
CellTrace™ CFSE色素は、細胞表面および細胞内部のすべての遊離アミンと共有結合し、細胞毒性を示すことはほぼ皆無であり、細胞増殖性や生物学への影響も最小限に抑えます。研究者たちは、増殖因子カクテルによる刺激に反応して、移植可能な造血細胞がin vitroで増殖することを示すために、CFSE SE標識を使用してきました。

シンプルで堅牢な染色プロトコル
CellTrace™ CFSE Cell Proliferation Kitには、乾燥した色素が入った便利なシングルユースバイアルが含まれており、過剰な量の色素を調製することなく小規模な実験が可能です。使用前に、バイアルの内容物を無水DMSOに溶解してストック溶液を調製します。タンパク質フリー培地中の細胞1 mLを染色するのに、通常このストック溶液1 µLを使用します。細胞を室温で緩やかに撹拌して20分間染色する必要があります。完全培地で短時間洗浄して、溶液中に残っている色素を消光させます。