緑蛍光のFlAsH と赤蛍光のReAsH試薬の6アミノ酸の配列のアフィニティーと特異性を基にした、最も小さな発現可能な標識タグとタンパク質ラべリング技術。
どのように作用するか?
二砒素標識試薬 FlAsH-EDT2 および ReAsH-EDT2 は、テトラシステイン(TC)モチーフ Cys-Cys-Pro-Gly-Cys-Cys を含む組み換えタンパク質に結合すると蛍光を示します。 FlAsH-EDT2 および ReAsH-EDT2 は、蛍光顕微鏡法によって感受性の高い生細胞のイメージングと TC タグの付いたタンパク質の細胞内局在性解析を可能にします。
- タンパク質の局在化、代謝回転、細胞内輸送
- 受容体のシグナル伝達と内在化
- 光学顕微鏡と電子顕微鏡の相関
- パルスチェイスと二重標識実験
- 酵素活性研究
- タグ付きタンパク質の SDS-PAGE 検出
- アフィニティ精製
提供するもの
TC-FlAsH/ReAsH発現タグベースの蛍光標識テクノロジーは、生細胞イメージングのために開発されました。 これはタンパク質局在化またはリアルタイムのタンパク質産生研究には最適ですが、その多用途性には幅広い利点もあります:
- タンパク質の高速検出—6種のアミノ酸タグが簡単に作製されます
- マルチプレックスの柔軟性—同じタグのついたタンパク質には赤色または緑色の蛍光を
- 小さなタグサイズ—標的タンパク質への干渉を削減します
- 安定しているが非共有結合であること— デュアル・ラベリング、パルス追跡実験、その他の動的かつリアルタイムの実験が可能になります
- 生細胞または固定細胞の画像処理やマルチプレックスに適合できます
- 画像を得るための手段に、直接ラベリングのみならず、多数のアプリケーションに利用できます
- アフィニティ精製
技術
Roger Tsienとその同僚は、1998で生細胞の部位特異的なタンパク質標識の二砒素試薬の使用について初めて発表しました。 二砒素標識テクノロジーは、チオールと砒素の高親和性を通して機能しています。 FlAsHは fluorescein誘導体で、それぞれから一定の距離で2つのヒ素原子を含むように修飾されています。 ReAsHは resorufinに基づいており、同様に修飾されています。 FlAsHとReAsHはEDT(エタンジオチール)に結合されると、ほとんど蛍光を発光しません。 FlAsH-EDTまたはReAsH-EDTがTC(テトラシステイン)配列に結合すると、EDTは外れ、タグはそれぞれ緑色または赤色で強く蛍光を発光します(画像参照)。 もっともよく使用されるテトラシステインは6残基のアミノ酸Cys-Cys-Pro-Gly-Cys-Cys配列です。 この配列が内在性タンパク質に表れることはきわめて希であるため、配列を標的のタンパク質に組み込むことでタンパク質標識用に小さいがきわめて特異的な標識が産生されます。
アプリケーション
Tsienとその同僚の発表以来、二ヒ素試薬に対する多くのアプリケーションが説明されてきました(アプリケーションへのリンク)。 ほとんどのFIAsHとReAsHアプリケーションは生細胞の特異のタンパク質の標識に焦点を当てています。 タグ付きタンパク質は固定や手間のかかる抗体標識プロトコルなしに迅速に標識され、小さなタグがタンパク機能に干渉することはほとんど考えられません。 従って、タンパク質の局在を容易に追跡できます。 さらに、複数のラベルを使用することでタンパク質の代謝回転やパルスチェイス実験の構築など、ダイナミックなプロセスを研究することが実現可能になっています。 TC-FlAsH および TC-ReAsH テクノロジーのアプリケーションには、その他にアフィニティー精製、SDS-PAGE によるタンパク質検出、プロテアーゼ活性解析などがあります。 wash buffer が 以前のバッファーからBAL wash buffer に変更され、さらに優れたシグナル/ノイズ比をもたらしています。