イネ科花粉の飛散時期になると、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状を訴える患者が多く受診します。こうした症状が毎年繰り返される場合、症状が現れる時期や生活環境を確認し、原因となるアレルゲンを適切に評価することが重要です。
イネ科花粉によるアレルギーは、症状が現れる時期から推測されることがあります。しかし、複数のアレルゲンへの感作などにより、症状が複数の季節にまたがる場合があり、臨床症状や季節性だけから原因となるアレルゲンを判断することが難しい場合があります1。
特異的IgE抗体検査は、問診や症状の季節性とあわせて、原因アレルゲンを評価するための客観的な情報の一つとなります。イネ科花粉に対する特異的IgE抗体を測定することで、感作の有無を確認できます1。
イネ科花粉の飛散時期は、地域によって異なり、カモガヤやハルガヤなどの花粉は春から秋にかけて飛散がみられます2。また、気象条件によって日々の飛散量が変動するため、患者の曝露量や症状も一定とは限りません。
さらに、イネ科花粉の飛散時期は、樹木花粉や雑草花粉など他の花粉の飛散時期と重なることがあります。
そのため、症状が現れる時期だけから原因アレルゲンを判断することが難しい場合があります1。
くしゃみ、鼻汁、鼻閉、眼のかゆみなどの症状はイネ科花粉によるアレルギーだけではなく、他のアレルゲンによるアレルギー性鼻炎や非アレルギー性鼻炎などでもみられます。そのため、症状だけから原因アレルゲンを判断することは困難な場合があります。
イネ科花粉の飛散量や患者の曝露量は、気象条件、生活環境、屋外活動などによって変動し、同じ患者でも日によって症状の程度が異なる場合があります。
複数のアレルゲンに感作している患者では、症状が複数の季節にまたがることがあります。症状が長期間にわたる場合には、季節性だけから原因アレルゲンを判断することが難しくなることがあります1。
イムノキャップ特異的IgE抗体検査は、採血によりイネ科花粉に対する特異的IgE抗体を定量的に測定し、感作の有無を評価する検査です。検査結果を問診、症状が現れる時期、曝露歴などの臨床情報とあわせて解釈することで、原因アレルゲンを評価するための情報が得られます。
特に、症状の季節性だけでは原因を判断しにくい場合、複数のアレルゲンへの感作が疑われる場合、問診から想定されるアレルゲンと症状の時期や経過が一致しない場合などでは、特異的IgE抗体検査による感作状況の確認が原因評価の一助となります。
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