ニレはニレ科ニレ属に属し、約35種の森林樹や日陰を作る鑑賞樹を含みます。ニレは主に温帯地域北方を原産とし、風媒により授粉します1,2。ニレはアレルギーの主な原因であり、種や場所にもよりますが、ほぼ年間を通じて飛散します3。
ニレアレルギーを持つ患者さんの多くは、樹木、雑草、イネ科植物の花粉などの他のアレルゲンに暴露したときに症状を発症することがあり、特に花粉の季節が重なる場合には、どの花粉が症状の原因となっているかを判断することが困難です。これは交差反応と呼ばれ、身体の免疫システムが、異なる物質中のタンパク質や成分を構造的に類似しているか生物学的に関連していると判断し、反応を引き起こすときに発生します6。 ニレに関連した反応を引き起こす可能性のある他の吸入系アレルゲンは、トネリコバノカエデや、その他の樹木、雑草、イネ科植物の花粉が含まれます7。
※他に感作または交差反応を起こしうるアレルゲンは人により異なるため、自己判断せずに必ず医師の診断を受けることが必要です。
ニレアレルギーの症状は他の多くの花粉アレルギーと類似しており、以下のものを含みます4。
くしゃみ
鼻づまり
鼻水
涙目
喉や目のかゆみ
ゼーゼーする
ぜん息の患者さんがニレに感作された場合、樹木花粉により咳やゼーゼーするなどのぜん息症状が誘発されたり悪化したりすることがあります4。
アレルギー症状の原因を知ることは、治療や対策への第一歩です。自己判断せず、きちんと医療機関を受診して医師による適切な診断を受ける必要がありますので、医師に相談するために症状を記録しておきましょう。症状の記録とともに、特異的IgE血液検査または皮膚プリックテストが役立ちます。アレルギーと診断された場合は、医師の指導に従ってください。
一部の種のニレは、年2回、異なる時期に開花し、花粉が飛散します。ほとんどの種は、南半球では1月または2月に、北半球では4月に飛散します。しかし、南部地域の一部のニレは、夏の終わりや11月にも開花します。このような秋に飛散する種は、春に飛散する種に比べてアレルギー誘発性が高い傾向があります3。