片面は濃緑色、もう片面は銀色という独特の葉で知られるオリーブは、亜熱帯性の常緑樹です1。その花は風媒授粉し、大量の花粉を生成します2。当初地中海全域で栽培されていたオリーブは、現在では世界中のほとんどの亜熱帯地域に広がっています。地中海地域では、オリーブ花粉は季節性の吸入系アレルギーのもっとも重要な原因の1つとして認識されています2-4。
オリーブは地中海地域が原産と考えられますが、現在ではスペイン、イタリア、トルコ、チュニジア、モロッコ、ポルトガルの各地など、ほとんどの亜熱帯地域に見られます1,3。
オリーブ花粉アレルギーを持つ患者さんの多くは、樹木、雑草、イネ科植物の花粉などの他のアレルゲンに暴露したときに症状を発症することがあり、特に花粉の季節が重なる場合には、どの花粉が症状の原因となっているかを判断することが困難です。これは交差反応と呼ばれ、身体の免疫システムが、異なる物質中のタンパク質や成分を構造的に類似しているか生物学的に関連していると判断し、反応を引き起こすときに発生します。オリーブ花粉に関連した反応を引き起こす可能性がある他の吸入系アレルゲンは、セイヨウトネリコ、ライラック、イボタノキの花粉などといった特定の樹木、雑草、イネ科植物の花粉などです7。
生の果物や生野菜を食べた後に口や喉にかゆみが生じる場合は、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)(口腔アレルギー症候群(OAS)とも呼ばれる)に罹患している可能性があります。このような症状は、異なるアレルゲンに含まれる類似のタンパク質や成分に対する免疫システムの反応によっても引き起こされます。これはきわめて一般的で、ある研究では、アレルギー性鼻炎(花粉症)を持つ小児の約1/4がPFASにも罹患していることが示唆されています7。オリーブによるPFASに関与する一般的な植物性食品には、ラテックスやモモ、ナシ、メロン、キウイ、バナナ、パイナップルなどの果物があります8。
※他に感作または交差反応を起こしうるアレルゲンは人により異なるため、自己判断せずに必ず医師の診断を受けることが必要です。
オリーブ花粉アレルギーの症状は他の多くの花粉アレルギーと類似しており、以下のものを含みます5,6。
くしゃみ
鼻づまり
鼻水
涙目
喉や目のかゆみ
ゼーゼーする
ぜん息患者さんがオリーブに感作された場合、咳やゼーゼーするなどのぜん息症状が誘発されたり悪化したりすることがあります5,6。
アレルギー症状の原因を知ることは、治療や対策への第一歩です。自己判断せず、きちんと医療機関を受診して医師による適切な診断を受ける必要がありますので、医師に相談するために症状を記録しておきましょう。症状の記録とともに、特異的IgE血液検査または皮膚プリックテストが役立ちます。アレルギーと診断された場合は、医師の指導に従ってください。
樹木花粉は春に多く見られますが、オリーブは通常4月から5月に飛散します3,5。